5.0
武の神に愛された少年の物語。
武の道に入るのは簡単ですが。
武の神に愛されるのは難しい。
空手を嗜む身としては羨ましく眩しいストーリーです。
武の道を大雑把に言えば、基本の技を体に覚えさせて初心、染み込ませて中級、馴染ませて上級、正確に扱えて初段、組み立てられて中段、正しく伝えられて上段、無心で扱えて達人、という非常に長い道程です。愚直な努力は誰でも出来ますが、継続困難となる怪我をしないという才能は神から賜る以外に得る事は出来ません。
作者という神が与えた才能を生かして理想を追い求める少年のひたむきさと、関わるキャラ達が織り成す人間模様は一読の価値があります。
現実味の乏しい過程があったりしますが概ね理に叶っていますし、フィクションを楽しませる演出としてよく考えられていて、作者さんは武道を良く知っているなと驚かされます。何かやってんじゃないですかね。
技術的な苦言を呈するのは大抵が未経験者なので間違ってますし、もしそういうのを見掛けてもシカトして純粋に楽しんで下さい。
オススメの作品です。
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