吉田秋生を初めて読むなら
この作品は、私にとっては吉田秋生作品の二作目でした。「河よりも長くゆるやかに」が吉田作品の初めて。当時中学生の私は、これもまた、まだ知り得ぬハイカラな青春群像劇だと、、。しかし、吉田秋生先生は、常に作品毎に読者を裏切るのです。高校が舞台でありながら、横溝正史作品のような人間の欲と、業深さに囚われた人々。救いのない醜い無限ループに現れた奇跡の美少女。読後は、ほっとしたようで、ただ哀しい。不思議な作品です。
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この作品は、私にとっては吉田秋生作品の二作目でした。「河よりも長くゆるやかに」が吉田作品の初めて。当時中学生の私は、これもまた、まだ知り得ぬハイカラな青春群像劇だと、、。しかし、吉田秋生先生は、常に作品毎に読者を裏切るのです。高校が舞台でありながら、横溝正史作品のような人間の欲と、業深さに囚われた人々。救いのない醜い無限ループに現れた奇跡の美少女。読後は、ほっとしたようで、ただ哀しい。不思議な作品です。
漫画持ってます。懐かしい。言葉遣いや大人びた高校生、設定等古くささは否めません。でも小夜子を取り巻く環境は厳しいものだけどそこに呑み込まれない強かさは、時代を越えて格好いいな。小夜子は絶望したことがあるかもしれないが、それを怒りに変えて女の弱味につけこむ男を逆につけこみ返してる所は脱帽。小夜子の勝利。そして勝利に悦に入ったりしない。凄みのある女性、好きだわ。
5.0