吉祥天女
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あらすじ
謎の少女・叶小夜子が転校してきた日から、学園は変わった。秋生クンが「カルフォルニア物語」についでおくる長編傑作。
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みんなのレビュー
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吉田秋生を初めて読むなら
この作品は、私にとっては吉田秋生作品の二作目でした。「河よりも長くゆるやかに」が吉田作品の初めて。当時中学生の私は、これもまた、まだ知り得ぬハイカラな青春群像劇だと、、。しかし、吉田秋生先生は、常に作品毎に読者を裏切るのです。高校が舞台でありながら、横溝正史作品のような人間の欲と、業深さに囚われた人々。救いのない醜い無限ループに現れた奇跡の美少女。読後は、ほっとしたようで、ただ哀しい。不思議な作品です。
by 匿名希望- 8
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5.0
妖しい魅力
漫画持ってます。懐かしい。言葉遣いや大人びた高校生、設定等古くささは否めません。でも小夜子を取り巻く環境は厳しいものだけどそこに呑み込まれない強かさは、時代を越えて格好いいな。小夜子は絶望したことがあるかもしれないが、それを怒りに変えて女の弱味につけこむ男を逆につけこみ返してる所は脱帽。小夜子の勝利。そして勝利に悦に入ったりしない。凄みのある女性、好きだわ。
by モニカローズ- 5
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5.0
吉田秋生さん、大好きです♡
平和な高校生活に訪れた、あまりにも凄惨で人間の業の深さにじわじわと落ちていく様に、まるで映画を観ているかのように息もつかせず引き込まれていく。そして読み手全て涼のように…小夜子の危うさに気づきながらも、誘惑と流れに抗えぬまま終焉を迎える。最後の小夜子の涙が、ひとつの救いではあるけれど。小夜子の今後が気になりながら読み終えました。最初は10代の頃に読みましたが、今なお鮮烈な名作。
by saya*- 3
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3.0
高校生たちの言葉遣いに時代を感じる…。ヒロインは超絶美人高校生の設定ですが、最初から怖すぎて能面か夜叉に見えてしまい、大人っぽすぎて高校生にも見えず、頭の中で変換しながら読みました。
彼女は魔性だけど悪女ではない、と思うのは私が女だから?彼女が奪われたものを思うと、生きて自分の足で立っているために必要な行動と思うと、全て納得できてしまう(だからって本当にやるかって所はありますが)。もしかしたら、かつて自らを守れなかった自分自身への怒りが原動力となって、退路を絶っているのかも知れません。立場の弱い女性キャラに優しい所が、救いを感じます。ある意味男前なヒロイン。by コシアブラ- 2
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5.0
漫画の域をこえた妖艶さ
今回読み返しですが、最初に読んだときよりも時代が経ったので、さらに昭和の怪しさと気味の悪さ・妖艶さが際立ちます。昔の高校生の方が現代の高校生よりも実は早熟でしたからね。見た目はともかく全体に流れる雰囲気に見てはいけないものを見てしまった感が満ち溢れています。人の深い部分を現在も表現し続ける吉田秋生先生の実力を感じる一冊です。
by ぱんとおやつ- 2
作家:吉田秋生 の作品
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レーベル:ベツコミ の作品
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出版社:小学館 の作品
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5.0