僕は春をひさぐ～女風セラピストの日常～

みんなのレビュー

1. 3.0

   2023/11/10 3:03

   事実と迫真の間

   女性用風俗のセラピスト(って言うんですね)を主人公に、その世界のあれこれを描いた作品。
   私(男性である)には縁遠い世界の話で、なかなか興味深く読んだ。
   おそらく、ある程度の丹念な取材、リサーチに基づいて描かれていることが想像され、その点には好感を持った。
   
   しかし、丁寧に積み上げられた「事実」と、漫画作品としてのリアリティーというのは、また別のものだ。
   表面的には結構生々しいことを描いているものの、「真に迫る」という力には乏しいと感じた。
   それはひとえに本作が、人間のどうにもならない醜さみたいなものを正面切って描くことを避けているからではないかと思われた。
   作品を紡ぐ上で、醜いものと本当に向き合うのは、とても勇気の要ることだと私は思う。
   そして、当たり前のことだが、全てのフィクションにそんなことをする必要があるわけでもない。
   ただ、作品の性質上、避けては通れないものを避けてしまっている、という印象は拭い去れなかった。

   by roka

   • 4

2. 3.0

   2023/11/12 23:35

   リアルと漫画と

   セラピスト悠くん29歳には見えないねぇ〜
   
   最近この手の作品も増えてるけれど、実際どれくらいリアルに描かれているのか。
   
   感想としては清潔感あってとても気遣いの上手な好印象のセラピストさんて感じだけど(後半ちょっと強気なコも出てくるけれど)、そんな人ばかりでもないだろうし〜
   
   読者に夢を与えたいのかな？
   
   私は夢(幻想)よりリアルを描いたものの方が読みたい。
   
   利用する側の女性たちは、そりゃあ職業も立場も様々だろうし、皆一様に事情を抱えていたり軽いノリだったり理由も様々だとは思います。
   
   良いところだけ描いて良い印象だけ与えて利用を促す、みたいな流れだとしたら違和感を覚えます。

   by kanoka666

   • 2

3. 3.0

   2024/11/17 18:03

   知らない世界でした

   女性用風俗で働く悠は昼間は大手の企業に勤める会社員。
   仕事での失敗、婚約者との別れから今までの自分とは違う世界という事で女風のセラピストになります。
   高齢の女性やご主人とレスの主婦など利用者は様々。
   優しくてイケメンの悠に心も体も気持ちよくしてもらいなんだか怖い別世界かと思っていた女風が身近に感じられました。
   作者様も念入りに取材をされていた様子を書いてらっしゃるページもありリアル感もありました。
   しかしまだまだ遠い世界ですので漫画で楽しませていただきます。

   by きままなアーノルド

   • 1

4. 4.0

   2024/04/13 7:14

   ネタバレ レビューを表示する

   都会に住んでいたら一度利用してみたいと思ったけれど、自分の年齢、体型を考えると勇気が出ない。
   でも満たされない気持ちを抱えてこのまま歳を重ねていくのも辛いなぁと。
   心を満たしてみたい。ただ、感情移入しちゃいそうで、それも怖い。

   by こちきち

   • 5

5. 4.0

   2024/12/19 23:20

   女風を通じて。。

   社会人になって久しく時が過ぎ、新たな友達として出会うより、自分または相手が顧客である関係で出会うことが増えてきた。自分が顧客だと理解して接していくこと、相手に顧客だと理解してもらえるように接していくこと。
   女風を通じて、すこし寂しい大人の関係を改めて理解した。

   by ささるるるる

   • 0

すべてのレビューを見る（22件）