【ネタバレあり】[小説]この美しい愛を捧げたい ～王とオメガと王子の物語～【特別版】(イラスト付き)のレビューと感想

タイトル通り美しい物語。泣けました。

内戦で混乱した隣国から逃れ、カフェを営みながら幼い息子ミカリスを育てているオメガのニコ。
従業員を募集していたところ、現れたレヴァンはニコと同国の貴族(アルファ)だった。
クーデターによって投獄され、脱走して来た彼は現政権を転覆させ、新たな指導者のもと平和な国を作ることを志していた。
半年の契約で住み込みで働き始めたレヴァンは無垢で姿も心も美しいニコを愛する様になり、ニコもまたレヴァンに惹かれていく。
伴侶にと望まれるもニコには頷けない事情があって…

ニコの身の上は確かに嘘を固めたものだけど、それもただひたすらミカリスを守る為。
レヴァンから誤解されても本当のことを打ち明けることが出来ない。
誤解されたままレヴァンに詰られるニコが哀し過ぎて、2人とも傷付いていく姿がたまらなかった。
この後ニコの抱えた秘密を知ったレヴァンが、悪王の奸計で地下の牢に閉じ込められたニコを助けに向かうシーンがプロローグになっている。
やっとの思いで2人が再会し、一緒に生きて行こうと誓うシーンでやっと幸せになれるんだと感無量になった。
本編終了後の後日談では2人とミカリスの幸せな姿が見れるけど、ミカリスの秘められていた能力に驚き。