【ネタバレあり】狼は眠らないのレビューと感想

異世界転生で魔法を使ったりするのに、ハードボイルドの傑作です。普段は寡黙なレカン、仕事で選択権なしと知れば、駆逐した魔物の知識をフルに活用して、幼稚園の男児女児みんなの人気者になれるってのがすごい。

コメディ要素ゼロのハードボイルドだけど、主人公の人情とか正義感とかは好感持てます。なのに、一緒に転生したはずの冒険者がぜんぜん出てこず、主人公はぜんぜん気にしてない。それだけマイナスかな。

ボスを倒したら、他の世界に行く選択肢がでて、似て非なるところへ。主人公はただ戦って強くなりたい。単純というか純粋というか。ハードボイルドの世界です。笑いはありません。

一緒に穴に飛び込んだお友達はどこに行ったの？
とずっと思っているのは私だけ？
主人公は全然気にしていない(笑)

どうだろう？

ある日、迷宮で仲間と黒い穴に入り、異世界へ。
別れた仲間は、最後まで会えず仕舞いです。
不死者の師匠と、途中で会った味噌っかすな娘と最後はパーティーになる話で終りますが、伏線をちりばらめつつ、回収せずに終るのはなんとも…。
人物の輪郭も可笑しいところがあり、もっと、原作は話が続くのかな？
マンガでは、消化不良を起こす感じでした…。

迷宮冒険漫画の古典よりの王道だけど

もったいない。ウィザードリィ世代にはビンビン響いていたはず。背中合わせの灰と青春とか、書いてくれないかなぁ。本編は、結局異世界転移の謎や伏線らしきものもあまり回収されなかったのですが、冒険者の日常を描くならこうなるのかなぁ。またゲームやりたくなってきた（笑）短編集的な作品集を連載でやれないのかなぁ。続きが読みたいです。