スピンオフなのに…
好きって言ったのお前だろうが!がめちゃくちゃ好きで、その後作者さん買いで、後ろの席の加藤くんからやってきました。
スピンオフなのに、むしろこちらの方が好きになってしまった!
美人な加藤の幼馴染で粗野な美作。前作からどうもこの美作の人物像が掴みにくくて、何だろうと思ってたのですが、単に言葉足らずで口が悪いだけだったのか…しかも加藤への態度がちょいちょいおかしい。けど、単に自分でも加藤への気持ちがわからず、モヤモヤしてたのか。
それで、加藤と顔が似てる佐藤への態度もおかしい。しかも、佐藤の性格が加藤と真逆で調子狂って混乱してる。
一方の佐藤は、流されて付き合って好きだと言われて嬉しくて身体を許した元彼に気持ち悪いと言われて、深く傷付き完全に自信を失っているため、美作の些細な言動に過剰に反応してしまう。自己肯定感があまりに低くて、読んでいて本当に胸が苦しくてたまらなかった。それでも美作に憧れて、自信を取り戻したくてダイエットにも成功するが、美作の反応はイマイチ。そもそも美作は外見とか気にしてないんだけど、そこはうまく伝わっていない。
佐藤は何も期待してはいけないと思っているからか、確かに綺麗事としか思えないようなことを言うのですが、苛ついて傷つけてしまう美作の気持ちもわからなくはない。
でも、素直に気持ちを言葉にする佐藤の影響で、美作も次第に素直な気持ちを口にするように変わっていくのがたまらん。相変わらず口は悪いけど。
佐藤の望みで、美作が加藤に告白するけど、言ったそばから何か違うって感じが面白い。しかも、加藤にはお見通しだっていうね。出し惜しみする自分たちのような人間が惚れるのは、何でも与えようとしてくれる相手では?ってなことを加藤が言って、心当たりあり?って笑うところがお互いの理解の深さを感じさせられる。
佐藤の周りには久ちゃんや素直じゃないけど橋田もいて、ぼっちじゃなくて救われる。久保と橋田の話とかないのかな…淡い願望。
美作の腕っぷしの強さは言わずもがなですが、佐藤の黒帯エピソードにはやられました。ギャップさいっこー!!
シリアスな場面だったというのに「カプチーノは化け物かよ」には笑いました。
- 3
5.0