中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。

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あらすじ

学園×怪異×ミステリー新制高校二年に進級した日下部栞奈は国語の新任講師・中禅寺秋彦と出会う。中禅寺先生はいつも不機嫌な顔で本を読んでいた。教師と生徒のコンビが、次々と起こる奇々怪々な事件たち――図書室の幽霊、青い紙 赤い紙、青マント――に立ち向かっていく!昭和初期を舞台におくる学園青春怪異奇譚! 単行本第1巻!!

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みんなのレビュー

  1. 評価:4.000 4.0

    気軽に読める京極堂

    京極堂が「京極堂」になる以前、教師をしていた頃の話。
    本家のようなヘビーなテイストではなく、もう少し平和な類の謎を、中禅寺先生が解き明かす筋立て。

    この作者が漫画化した京極夏彦の作品はいくつか読んだのだが、ストーリーといい作品の雰囲気といい、原作の再現度が素晴らしく、「鉄鼠の檻」のレビューでは、原作小説にとってこれほど幸福な漫画化はそうないと思う、ということを私は書いた。
    本作は原作者に京極夏彦の名前はあるけれど、どうやら小説の漫画化ではなく、漫画オリジナルの話らしい。
    それにどこまで京極夏彦が関わっているのかはわからないが、こんなものを出すあたり、京極夏彦自身、この漫画家をよほど評価しているのだろうと想像される。

    京極夏彦の小説の難点として(まあそれは魅力と表裏なのだが)、どうしても「気軽には読めない」ということはあると思う。
    よくも悪くも、それが京極夏彦という人間の作家性であるし、京極堂シリーズの特性でもある。
    一見さんお断り、みたいなノリであり、それはまんま、京都のノリでもある。
    その点、本作は随分とハードルが低く、気軽に、手軽に読める京極堂、という作風を実現している。
    当然、それによって損なわれている部分もあるにはあるが、「ライトな京極堂」というのが本作のコンセプトなんじゃないかと思うし、それは成功していると言ってよいかと思う。

    by roka
    • 9
  2. 評価:5.000 5.0

    京極堂ではない頃のお話!

    京極夏彦先生×志水アキ先生の作品なので
    迷わず購入です!!
    スピンオフ作品なのでしょうか?
    「京極堂」ではなく「中禅寺先生」として働いている頃のお話し。妖怪や憑き物落としとしての京極堂ではなく探偵的な中禅寺先生の推理的な内容で違った意味でとても面白いです。
    お馴染みの榎さん、木場さん、関口、敦子ちゃんも出て来るので嬉しいです*ˊᵕˋ*!
    志水アキさんは絵も綺麗でこのシリーズの事をとても忠実に描いていると感じます。
    更新が待ち遠しい作品です!

    • 2
  3. 評価:5.000 5.0

    京極堂の前のお話!

    中禅寺先生?誰?っと思ったら、京極堂になる前のお話しなんですね。

    学校もののミステリーで、
    設定的には小・中学生くらいでもよかった?とは思うものの
    なんでも首を突っ込む主人公のキャラクターと
    いつも顔色悪そうな(笑)仏頂面の先生のいいコンビです。

    この世に不思議なものなど何もないのだよ、っといいつ
    妖などは実際にいるから現実って捉え方なのかな。
    絵も見やすく、続きが読みたくなる作品です。

    • 1
  4. 評価:4.000 4.0

    原作に挫折した人にも

    京極夏彦さんの作品って独特の文体とか、自分にキッチリはまるまで時間かかる気がする。
    その時間までもたなくて挫折したけど、決して嫌いじゃない  …という人にはいいかもしれません。
    スクリーントーンも「影」と「スーツの服地」くらいで多用せず。
    1本の線にも強弱があって、『昔の漫画』風です。
    ※言葉使いに若干の違和感(あの時代にこの用語は無いはず)などは有りますが。
    何か昔NHKとかで、子役中心の配役で、30分ドラマで、見たことがあるような …と感じさせる世界観です。
    (↑すいません。分かりづらいですよね)
    気軽に読めるいい作品です。

    • 0
  5. 評価:4.000 4.0

    中禅寺秋彦が古書店を開く前、高校講師をしていた頃のお話。
    オールバックの中禅寺さんも新鮮で格好いいです。
    謎解きはそこまで複雑ではないですが、高校の日常の中で「あり得そう」な出来事で、充分楽しめると思います。
    若い榎さんも出てくるので、榎木津ファンにはありがたいのではないでしょうか。

    • 2

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