【ネタバレあり】こわいはなし 大人のための極上ホラーのレビューと感想
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まさに極上ホラー
「ミステリーという勿れ」で、田村作品に魅了され、こちらにも行き着きました。田村作品のら第一話のみの感想ですが、まさに大人のための極上ホラー。死者が死んだことに気づかず生きているときの動きを繰り返す、という設定は、聞いたことがある印象ですが、ストーリーで見るとある意味今までにないタイプの死者の形。死にきれずに復讐するとか、未練を持って生きている人に付き纏うとかではなく、生きていた時と同じ動きをひたすら繰り返す。死してなお習性は変わらず。もしその繰り返す動きがその人を最も象徴するものであるなら、自分が死んだ後どんな動きをするのか‥ある意味人世観を問うような、哲学的とも言えるようなホラーです。
by まんが初心者なー- 12
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4.0
1話 死人の記
死んだ直後 死人は身体が朽ちるまで生きる世界。日常だった行動を繰り返す、荼毘に付すことができずにいる。生きていないとわかっていても家族だから最後の時まで待とうと思う、って生きている側の思いだ。主人公の両親も亡くなっている、悲しいな。でも二人の死後行動はありふれた日常そのもので穏やかだっとわかります。主人公が涙する場面で両親ごしに自分が殺めた夫の死後動作がショッキングで本当悲しい。
by モフモフ三毛- 6
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4.0
最初の話のみ購入しました。独特の世界観で、死してなお生前の動きを続けるというのは、それが普通になった世界でなら怖いことではないのでしょう。でも、どんな動きをするのか分からないことが恐ろしい。それはかなり怖いですね。あとの方は知らない作家さんなので気が向いたら読んでみようと思います。あらすじ/詳細のところに何話目がどなたか、記載があります。ご参考まで。
by 豆腐女子- 8
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5.0
一話一話書いてる人が違うんですね。とりあえず無料で一話目読みました。絵がとても綺麗で内容も一瞬ゾンビ物?と思ったけど、過激なゾンビではなく生きてるときの習慣のみ行動に残る穏やかな死後の世界。それでも肉体は衰えていくから、いずれ粉となり崩れ去る。(その過程で臭くならないのかななんて思ったりして。)事故や急死で家族をなくしてしまった場合は、家族にとっては納得する猶予がもらえて嬉しいと思う。面白い観点から書かれた作品だなぁと感心しちゃいました。主人公の秘密が分かるラストがまた上手い。
by おばさんM- 2
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5.0
死について
わたしは死について結構小さい頃から考えてきたが、田村先生の世界観でなんだか気持ちが軽くなったように思いました。
いろんな角度からの『死』の向き合い方、迎え方とかあるけれど、ホラーでも何でもなく、そもそも日本人は特にし『死』に対して向き合わなさすぎだと思っているので、こちらの作品で刹那的なお話もありますが、この世に生まれ、生きていくこと、いろんな苦楽があるけれど、死を迎えるまでの過ごし方や考え方、残し方などを改めて考えさせられました!!
私についてはこちらの作品で染み染みした部分もありますが、暗澹たる気分にはなりませんでしたよ!by 匿名希望- 2
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5.0
第1話のみの評価ですが
田村由美さんの作品でこれが一番好きです。最後までちゃんと読みおわった作品もこれが初めてです。他の作品のような壮大な構想の大長編でもカリスマ的主人公も登場しませんが、むしろそこがいい。この作者さんのどの作品の根底にも必ず重低音のように流れているグロテスク、マッド、悪意というものを一番ストレートに表現できる漫画形式はミステリーやサバイバルではなく、心理サスペンスやホラーなのでは、と感じます。
この作品に岩館真理子さんの影響を強く感じているのは私だけでしょうか。繊細でか細い美麗なタッチ。透明感のある美少女や涼やかな美青年たちの、その長い足の先は、とても想像できないような陰湿な泥沼に突っ込まれていることを、徐々に、じわじわとさらけ出していく…直接的でわかりやすい暴力や惨劇ではなく、死ぬほどスタイリッシュで死ぬほどカラカラに乾いたホラーが、より心に突き刺さる。そんな岩館真理子さん(この方もある時から劇的に作風が変わりました〉に通じる何かが、ある時期からの田村作品に趣きを添えるそうになりました。
この作者さんのもうひとつの特徴として、「作者さんの手の届く範囲での想像の世界」というのがあります。現代文明が滅亡したディストピアの世界は単なる舞台で、主人公が活躍するための設定のための設定という感じが拭えませんでした。漫画だから仕方ないけど、権力者や霊能者がよく出てくるのですが(現代ミステリーものも財閥一族が出てきたときはチョット冷めました〉これは「なんでもアリ」になりがちです。それでも読者を納得させて引き込むには設定にリアリティが必要です。要は設定が穴だらけなのです。
が、この作品はちゃんとしている。地に足が着いている。作者の作り上げた世界にリアリティがある。作者の手の届く範囲の想像の世界は実はこのあたりまでだということですが、それで良い。恐怖ではなく悲哀。憎悪ではなく執着。狂気ではなく煩悩。たった数十ページで深く感じられる、この作者の最高傑作だと思います。by 赤い雲- 0
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3.0
無料分は面白かった
最初の一話は死んだ人がゾンビとも、幽霊とも違った形で生前の行いを繰り返しつつ動くと言う不思議な世界観。
旦那さんが出てきてないので、最後のオチはなんとなくやめたけど、話の途中で軽く出てくるなくなった子供たち、主人公の両親。
少し羨ましくなりました。死んでもいるって、子供に対してほとんどの親が願うかも。
親にしても、いつかくる別れに少し胸が痛くなった。
短い話だったけど、考えさせられました。
と、思うと、次のお話は少しありきたりな感じでイマイチでした。by 匿名希望- 2
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3.0
田村先生と次までの2作品を読んだ感想です。
幽霊が出てくるのでホラーなのでしょうが、怖さはあまりありませんでした。
サツジンが絡むのでどちらかというとサスペンス系?
田村先生のは続きが気になりましたが短編集なので残念。
次の作品はありふれたストーリーだったので、3作品目に興味がわきませんでした。
違う作家の作品を集めた短編集は、読む前に誰の作品かわからないのはマイナス要素と思いました。by mikan52- 1
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5.0
すごくゾッとする
7話まで読みました。
それぞれ1〜2話ずつの短編集ですが、
それぞれ、ものすごくゾッとするお話です。
決してスプラッターホラーではないのですけれど、サラッと読み流すこともできますが、
深い深層心理や関係性を考えると、じわじわとゾッとしてきます。
やはり、「生きている人間」がこの世で1番恐ろしい存在なのだと思いますby 悠々ねこ- 1
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5.0
うなる。ホラーと言いながら無闇に怖がらせようとせず淡々とそれがある田村由美先生の静かな世界観。淡々と展開する中に新事実がチラりチラリと見えてくる。
何かの田村作品で「1番怖いのは生身の人間だ」という台詞に出会ったが、田村由美先生の哲学が一貫してるのにストーリーに多様性豊かな所を尊敬します。by 匿名希望- 3
4.0