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インディゴの気分

あらすじ

[ポルノグラファー]の過去編にして完結編、担当編集・城戸×若き日の官能小説家・木島のスピンオフ! ポルノ作家と俺の“言えない”お仕事――「さっきの…気持ちよかった?」 【登場人物】◆木島(きじま)・・・純文学崩れのポルノ作家。蒲生田の弟子になる。◆城戸(きど)・・・官能小説の編集者。困窮する木島に執筆を依頼。◆蒲生田(がもうだ)・・・死期の迫る官能小説の大家。鬼畜なくせ者。 (~本文より一部抜粋~)「じゃあ、こいつのブツをしゃぶれるか?」――イカせられたら俺の遺作はくれてやる。蒲生田の問いかけに、木島は訝しく眉をひそめた。あまりの提案に悪趣味だと狼狽する城戸だったが、木島の脳裏には、この仕事が絶対に欲しいと懇願してきた城戸が、あのとき握られた手の熱さが、よぎった。「やるよ。何てことないだろ、これくらい」そう言うと、城戸のまだ柔らかなそれを口に含み、いやらしく音を立てながら舌を這わせはじめる…。かつて憧れた男が跪き、淫らにその屹立を咥える光景は城戸の嗜虐心をひどく煽った。そして―――…。 [ポルノグラファー]から遡ること数年。凡人の憧れ×天才の孤独を描いた、城戸と木島の“言えない”過去の物語。

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みんなのレビュー

  1. 評価:5.000 5.0

    『インディゴな気分』なのは誰か?

    『ポルノグラフィ』のスピンオフということですが…本編よりこちらの方が好きです。
    色々と報われない切なさが、あっちこっちで爆発しているのです。
    ストーリーの中心は、友情と愛情と妬みと性欲、を行ったり来たりする、木島と城戸の関係が中心です。
    でも、師匠(蒲生田先生)と弟子(木島)の関係が、もう素敵過ぎます。
    家族とあえて深い繋がりを持って来なかった二人が、短い期間に取り戻そうとしている感じが、切なくも美しい。
    終盤、病身の蒲生田先生が城戸に『余計なことしやがって…』と食って掛かるシーンがあって、私の中では、蒲生田先生がインディゴ気分チャンピオンです。
    でも、最後の最後で(ゲスい)願いを叶えられて良かった(苦笑)

    それにしても、実写ドラマの木島と蒲生田先生の配役が秀逸過ぎます。
    木島の掴み処がない、なんとなく『ぬらり』としているけど、色気が駄々漏れの感じに、竹財さんがはまってます。
    蒲生田先生役の大石吾朗さんは、コミックから脱げ出して来たよう。
    城戸は、原作に比べてフェロモンがありすぎのような気がしますが、それはそれで良い感じです。

    とにかく、原作もドラマも素敵です。

    • 5
  2. 評価:5.000 5.0

    ネタバレ レビューを表示する

    ポルノグラファーのスピンオフです。
    ポルノグラファー×2冊と本作を読みましたが、なかなか読み応えがあり面白かったです。
    エロは程々ですが、小説家としての苦悩や自分との向き合い方との葛藤等心的描写が細かく描かれています。
    師匠の死の部分はかなり泣きました。
    死に近づいていく様を見守るのは本当に辛く、当人はもちろんのこと見守る側の心身共に負荷がかかることを描いているシーンはとても感動的でした。

    • 2
  3. 評価:5.000 5.0

    文芸小説や映画のような

    ああ、もうほんとうに! よかったです!!
    絵も構成も台詞も視線もユーモアもtitleもすべてが緻密に計算されていて、無駄なものはなにひとつなく、読了後の余韻からまた自然にこの作品のあらゆるシーンを反芻してしまうくらい。
    3部作というのを知らなくて、2作目の本作を先に読んでしまったのですが(時系列的には順番通りだったよう)、ものすごく引き込まれてしまいました。
    大人の寂しさや切なさ、それによる弱さや狡さが絡まり合う、愛しい人たちのお話でした。文芸小説や映画を観たような気持ちになりました。素晴らしかったです。
    3部作ぜんぶ読みます!

    by pri
    • 0
  4. 評価:4.000 4.0

    これで完結

    ポルノグラファーを読んでこちらも購入しました。シリーズ3冊読んでこちらの作品の良さが分かりました。初めは絵が暗く感じ好みではないかと思いましたが、読むにつれこの作品の世界観にはこの絵なのだと思えて引き込まれました。また、実写はがっかりするパターンが多いイメージですが、こちらの作品は良い出来だと感じました!
    コミックと実写両方、何度も行ったり来たりハマりました。

    • 1
  5. 評価:5.000 5.0

    不思議な余韻

    ネタバレ レビューを表示する

    スピンオフということらしいけれど、そうとは知らずに読みました。
    作家と編集者の関係と、2人の作家の師弟関係も描かれていました。
    先が楽しみで、良かったと思わせる部分もあってホッとしたのに。
    お互い気になる存在なのに、なぜ雪崩れ込む事が出来なかったのかな。
    心が痛む。
    これは良い作品です。
    作家さん、どうか幸せを掴んで欲しい。

    by 匿名希望
    • 0

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