みんなのレビューと感想「あとかたの街」（ネタバレ非表示）（8ページ目）

市井の人と戦争

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軍隊や戦闘そのものより、市井の人たち、思春期の女の子の目を通して描かれた太平洋戦争のお話。
淡い恋心、親子 姉妹の絆、貧富の差、情報統制、時代の渦の中で懸命に人々が生きています。

最初はあいちゃんの空腹との戦いや仲の良い姉妹が微笑ましいほのぼの漫画ですが戦況が悪くなる頃には何とも言えない辛さが出てきます。
理不尽な事ばかりで文句言う事も許されなくて。

とても良い作品だと思うます。映画やテレビで戦時中の話はよく見ましたが、漫画で改めて見るとリアルに当時の状況が伝わって来ます。漫画だから自分のペースで読み進めることができるからでしょうか。良い作品です。

冒頭主人公あいが、自身が戦争に参加しているとは思っていなかったとあったが、世の中が戦争一色の中で、声に出せない疑問や不満に思う事が正直に書かれていて、時代が変わっても普通の女の子なのだなととても身近に感じた。対して婦人会・隣組などの組織は、この度のコロナ自粛警察に通じるものがあり心底ゾッとした。全体的にみれば暗い話になりますが、ごく普通の少女あいが生きた戦時中の日常を少しでも多くの人・特に子供達に感じてもらいたいと思いました。

戦争の時代の、庶民の暮らしや学校のこと、物資のこと、家族がバラバラになってしまうことなどが描かれています。ふつうの高等学校に通う女の子の日常が舞台なので、戦争が身近に感じてゾッとします。

今はコロナで世の中大変な時だけど、戦争に比べたら毎日幸せに暮らせていることが本当に有り難いことだと思う。忘れてはいけない事を思い出させてくれました。

戦争はなんの利益にはなりません。
ひとびを不幸のどん底におとします。
でもみんな助け合いながら必死に生きています。

親や先生に意見を言う事もゆるされず、戦争によって変わってしまう生活、今の私達がどれだけ平和で幸せか。
いろんな方に読んでほしいと思いました。

戦争は嫌いだ。軍服なんかを美化するミリタリーマニアも嫌いです。こういう戦局ものをしっかり周知して軍国化しないようにしたいです。

どんな時でも楽しむ工夫

戦時中の国民、特に女の子からの目線で描かれた生活がとても胸を打ちました。
こんな時でも、生活を楽しむ工夫をしていてスゴい です。
　本当に「足らぬ足らぬは工夫が足りぬ」
ですね(^^)