ガンニバル
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あらすじ
山間の村「供花村」に赴任してきた駐在・阿川大悟。 村の人々は大悟一家を暖かく受け入れるが、一人の老婆が遺体で見つかり、大悟は村の異常性に徐々に気付き、ある疑念に囚われる…。 「この村の人間は人を喰ってる」──。 次々と起きる事件、村に充満する排除の空気、一息も尽かせぬ緊迫感で放つ、驚愕・戦慄の“村八分”サスペンス堂々開幕!!
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みんなのレビュー
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これ以上は、何も
前近代的な村に赴任してきた主人公の駐在が、村の人間が人を喰っているのではないかという疑惑を追うサスペンス。
カニバリズムの異様性が醸し出す不穏な緊張感と、「八つ墓村」的な村の閉鎖性が煽る緊迫感、このダブルパンチがなかなかスリリングで、一気に読ませる。
絵も、作品との相性はばっちりで、ちょっと劇画の香りを漂わせつつ、抜群の迫力がある。
特に、登場人物の表情の雄弁さは素晴らしい。
泥臭く、破壊力があって、しかも、繊細だ。
主人公の娘が口をきけない理由、布を被った謎の大男(横溝正史の「犬神家の一族」へのオマージュかもしれない)、「後藤家には関わるな」という村の掟の秘密など、ストーリーの随所に魅力的なアイテムが散りばめられており、文字どおり、一部の隙もない。
また、サスペンスでありながらなかなかドラマチックでもあり、特に、妻と娘を先に村から逃がして自分は村に残ろうとする主人公の決意のシーンは素晴らしい。
こういうのって、普通だと「いや、逃げたらええですがな」という突っ込みどこなのだが、そういう「お約束」的な文脈を超越した、作品としての気高さに、私は泣いた。
ストーリーの面で、何と言ってもポイントが高かったのは、あくまで皆「人間」という枠内で作品を編み上げた点だ。
こういうタイプの作品は、往々にしてゾンビやらのモンスターが怪異の正体になる傾向にあり(別にそれを全否定するつもりもないのだけれど)、正直、途中までは「どうせ村人がゾンビ化しますんやろ?」と思いながら読んでいたのだが、いい意味で、完全に読み誤っていた。
人を喰う村がある、というだけの設定から、よくぞここまで築き上げたと、手放しで称賛せずにはいられない。
そして、村人たちの造形も、単なる異常者、ではない。
時代に取り残された村という小さな世界の中で、また、因習と血脈というある種の呪いの中で、それぞれの村人が死に物狂いで何かを守ろうとしながら生きる姿もまた、私の胸を打った。
主人公、その家族、村人たち、捜査関係者、その全ての姿を、思いを、真摯に描こうとする、作者の立ち位置が美しい。
完璧だ。
私は、サスペンス漫画に、これ以上は何も望めない。by roka- 314
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5.0
配信されている30話まで読みました。
訳あり駐在が左遷された先は、前駐在が行方不明になったある小さな村。
そこに住む後藤一族は、他の村人たちからも距離を置かれていて、そこだけ違う異様な雰囲気が漂います。
そして前駐在は、その後藤家の人間によって殺されていたことがわかります。
この村から出ることを考えていた駐在夫婦ですが、ある事件がきっかけで言葉を話さなくなった一人娘が、この村で過ごすうちに元気を取り戻していく様子を見て、この村で生きていくことを再び決意します。
その後凶暴な後藤家とは距離を置く、他の村人たちと交流を深めていくのですが、その他の村人たちこそ卑怯者だと忠告する後藤家の人間。
この村で心を許せる人間はいるのか、、?
グロテスクな描写もありますが、それ以上にストーリーに引き込まれます。
これからの展開がめちゃくちゃ楽しみです!!!by けいいいいいい- 42
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5.0
えらいもん見た
なんかすごい漫画見てしまったという感想。
胸糞とは違うんだけどゾッとした。
子供助けて証人も得てこれで一気に片付くかと思いきや、まだやばい状況が続きそうで読み終わってどっと疲れた…
あの村長ってどう見ても西●きよしよね⁇ 警察のあの人は小日向さんに似てるしそればっかり気になるby 匿名希望- 41
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3.0
引き込まれる…
簡単に言うと閉鎖的な過疎化した村ならではの昔からの風習と、よそから来たその土地に赴任してきた警察官がその風習の真実を探る戦い。
昔から当たり前にやってきたことを、注意されても何が悪いの?と思う村の人の心情がリアルと言うか…今でもどこかでこういうことが行われてるのかも…と思わせるような。引き込まれるものがあります。絵がうまいので話によってはちょっとグロいと思ってしまうかも。by じゃじゃまるピッコロ- 16
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4.0
血族
血脈を護ることが優先され、個人の意思など認められない閉じた環境、差し出される幼い生贄。一族という歪みに囚われるそれぞれの人生。
排他的な狭い社会が生む悲劇に立ち向かうひとつの闘いのお話。
ことの大小はあるにせよ、こういうのは確かに在った。だから恐いし哀しい。by 匿名希望- 19
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