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苦々しさと、歯痒さと、
わたしは母でも妻でもないのでわからないけれど、やはり人間として好きだ嫌いだの感情を捨てられないのだから、その気持ちが何かのきっかけで外へ向いてしまうことだってあるだろう、とは思う。
何が苦々しいかって、母や妻にはその感情を持つことすら、ほぼ許されないことであり、父、夫には『文化』(笑)としての見解が、仕方なく許されている(その行為を許してるわけではなく)ように感じるところ。
先日職場でもそういう話になり、50代男性社員は『アリだと思う、それはちょっとした環境の変化であって、自分が楽しくイキイキできたら、周りにも優しくなれるんじゃないの?』と言った。
でも実際には、きっとその妻は気づいてしまえば、大抵の場合は憎悪や嫉妬でおかしくなるだろうし、家庭だって壊しかねない、つまりは子供たちにも影響が及ぶのだから。
けれど女性にももちろん、夫以外の男性に惹かれることだってあるだろう…
要はバレなきゃいいのか?とも考える。
バレずに、家庭への誠意や思いやりを持ち続けられるのなら…?
それなら、それが一番平和なのかもしれない。
きっとこの文化には正解なんてなくて、あるのはただ、バレませんようにと願う後ろめたさ(それすら対象外のパターンもあるんだろうけど…)と、どうして…?!という歯痒さなのだ、、、
なーんて。
深く考えさせられる意外にも社会的な作品だったりする。
さすが、柴門ふみ先生。お見事。
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