髑髏は闇夜に動き出すの投稿まとめ

髑髏は闇夜に動き出す
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作品レビュー レビュー300件

お役立ちレビュー

  1. 評価:4.000 4.0

    未来なき強み、死に場所を探して

    ネタバレ レビューを表示する

    わずかな余命を宣告された孤独な老人が、ふとしたきっかけから家族の温かみを知るが、その家族が殺され…というところから始まる復讐劇。
    あまりに悲惨な設定に胸が痛むが、だからこそ、老人の凄惨な復讐を全面的に肯定できた面もある。

    また、「引っ張りすぎだろ」という漫画が巷に溢れる中、極めてコンパクトな尺に収めてある点も、個人的には評価ポイントだった。

    主人公はいたって普通の老人である。
    が、復讐というのは多かれ少なかれ、その後の自分の人生をも犠牲にするものだ。
    その意味では、老い先短い人間ほど、復讐に全てを賭けられる、と言えるかもしれない。

    「先のことなど考えない」は若者の専売特許であるように聞こえるが、状況的に考えれば、むしろそれは老人の強みであって、「未来なんかもうねえよ」というのは、ある意味、最強の開き直りである。

    この高齢社会にあって、漫画の読者層だって一定数は高齢化していくわけで、昔に比べて漫画というメディアの対象年齢が広がったことを考えるにつけても、今後、「未来なき強み」を持った老人を主人公に据えた漫画は、増えていくかもしれない。
    「少年」である読者が主人公の「少年」の活躍に胸を躍らせるように、「老人」の読者が主人公の「老人」の生きざまに胸を熱くする時代は、もうすぐそこに迫っているのかもしれない。
    あるいは、その時代はもう、始まっているのか。
    そのうち、「老人漫画」なんてジャンルが出来ちゃったりしてね。

    本作は、あり得ないくらい不幸な物語だが、皮肉なことに、一人の老人が「これ以外にない」というくらいの死に場所を見出だす物語でもある。
    どう死ぬかを見出だすことは、多分、どう生きるかを見出だすことと同じくらい、難しい。
    結末には、確かな救いがあった。
    私には、始めから、老人がどこにもない死に場所を探しているように見えたから。

    by roka
    • 41
  2. 評価:4.000 4.0

    悲しく儚い

    ネタバレ レビューを表示する

    長年独り身で余命数ヶ月を宣告されたおじいさんが、隣に引っ越してきた家族と触れ合う中で家族の幸せや愛などを初めて知ります。
    しかし、その家族が殺されてしまい絶望…の果てに始まる復讐劇です。

    おじいさんが主人公ですが
    元は静かで悪い人でなかったり、一般的な考え方を持つが故に感情移入がしやすく、グッとくる場面がありました。

    おじいさんの感情を言葉がなくとも表情で分かるような良い書き込みで、少し暗めのマンガが好きな方はオススメかと思います。

    • 21

最新のレビュー

  1. 評価:5.000 5.0

    ストーリーは面白かったけど、切なくて悲しい感じでした。
    でも、続きがきになるから早くチャージ出来ないかな。

    • 0
  2. 評価:4.000 4.0

    ネタバレ レビューを表示する

    おじいさんと隣人の距離感はかなり謎ですがwww
    でもこんな風に事件が起きたらそりゃショックですよね。。

    • 0

各話のコメント コメント89件

いいね が多いコメント

  1. 002話

    老人と家族 (2)

    評価:4.000

    2021/12/19 9:14

    お隣さんが優しいなー。警戒心の強い世の中、なかなかこんなこと無いだろうな。

    by さばさば5812さん

    • 3
  2. 002話

    老人と家族 (2)

    評価:5.000

    2021/10/15 18:50

    進みが早くて読みやすいです。おじいさんの気持ちが伝わってきます。お隣さんの素朴な感じも、わざとらしくなくて本当に居そうな家族さん。

    by オリンぴさん

    • 3
  3. 002話

    老人と家族 (2)

    評価:4.000

    2022/11/12 11:09

    老人でも良い人も悪い人もいるからだけど縁があって良い人と出会えたら良いですよね

    by たんたんりんたさん

    • 2

最新のコメント

  1. 015話

    逝く (2)

    評価:5.000

    2023/12/15 21:01

    隣に引っ越してきた家族との触れ合いで、それまでの人生以上の濃密な時間を過ごせたであろう主人公。
    復習劇の様でもあるが、大切なものに殉じる武士道の様な精神性を感じる。
    その為、あまり陰鬱な気分になる事なく、爽やかな読後感がある。

    by イッチ・キッチンさん

    • 0