シロがいて
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あらすじ
西炯子が鋭く描く、猫と家族のヒストリー。「そのネコの記憶は 父が35年ローンで東京郊外に建てた家から始まる」ある、四人家族の長男・航(わたる)が拾ってきたシロめぐって綴られていく家族の物語。成長する子どもたち そして家族は 少しずつ形をかえていくーーひりひりするようなリアルを含んで1話1話展開されていく、よみきり連作集。
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ユーザーレビュー
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家族ってこういうもんだよね
はじめは新築の家で理想的な家族に見えるのにちょっと強引で家族の気持ちを読もうともしないお父さんがまさか不倫やスパイまでして身を滅ぼすとは…。お母さんもきっと早くから気づいていたんだろうに何も言わず淡々と生活は続いていく。
家族って良いことばかりじゃない。何も言わず別れないお母さん、強いなと思った。
結局学歴とか失敗しない人生とかに躍起になってる方が負けと言うか、弟やその友達や長女の同級生の大工さんの方が人生ちゃんとわかってるなと。
弟にとっては猫を飼うことがかなり心の拠り所になったんだろうね。グレずに育って良かった。
父は結局ちゃんと母に謝ったのか再就職出来たのか。でもそういう白黒つけないのが逆にリアルなのかもね。最後の父の後ろ姿のみすぼらしさが印象的だった。
シロが全然かわいくないのもまたリアルだった。by あらさっちゃん- 24
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3.0
完成度の高い作品だけど
完成度の高い良作だと思います。
家族って良いことばかりじゃないし、その結びつきは理屈じゃない。それをしみじみ感じさせてくれました。
ただ個人的な好みで、どうしてもお母さんが好きになれなかった。
ちょっと自分の母寄りというか、古い女性像過ぎて、読んでいてモヤモヤして。
自分にとってこうはなりたくないなーという女性像。
いつも変わらず家をきれいに保ち、美味しい料理を作ってくれて、でも男としての夫を理解するわけでもなく、息子のために夫に意見するでもなく。
女友達だとしたら、すごく話しごたえがなさそうな。
お父さんが愛人と別れられなかった気持ちが自分には何となくわかる気がした。
でもそんなお母さんだからこそ家族を守れたのかもしれないけれど。by 瀬良里- 11
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4.0
絵が可愛い
見やすい。そして家族みんな違う顔てか、目が違う。なんだあの弟の目は、どーしたんや?お母さんは目ん玉が見えない。お父さんとお姉ちゃんは普通のめと顔。猫はやたら、人相ならぬ猫相が悪い。シロの話かと思いきや、猫と家族、いや、家族の話だった。ちょいちょいちょいちょいと、白がいい味で出てくる。お父さんは昔の亭主関白で、、いやいや、少し前のお父さんはみなこんなだったんだろうな。今見ると滑稽だけど、家族のことは想ってるんだな。口悪い態度悪いけど。
by 匿名希望- 7
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5.0
感動した
家族のリアル。
全員の気持ちがわかる。
航がシロをおいて出て行くときの気持ち、本当によくわかる。私もそうだったから。
お母さん、よく我慢したと思う。
お姉ちゃんの考え方も、リアル。私の姉にそっくり。
父親は、一見クソだけど、それも少しわかるかもしれない。男ってそういう生き物だよね。by まままみみみみみみみ- 9
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5.0
ひとつの家族の物語のほんの一部
チョイブサ猫が主役?と思って読み始めたら、実は違っていてビックリ。
本当に身近に住んでいそうな家族の物語を、猫のシロが拾われて飼われるようになった頃から、ある意味淡々と追い続けているお話でした。
だけど、なのに、次へ次へと先を読んでしまう。
家族それぞれの心理描写が、心を捉えて話さない名作でした。by さらあ- 5
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5.0