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復讐される側の主人公
昔、「ラストサマー」というホラー映画があったが、それに近い。
主人公たちが過去に犯した罪によって、復讐される、という話。
本作のように、「復讐される側」が主人公の作品は、「過去にやったことは悪いが、同情の余地があり、何とか助かってほしいと願ってしまう」という読者の微妙な感情を引っ張り出せないと、成功しない。
これは結構難しくて、過去の罪を上手く設定するとか、キャラクターの丁寧な作り込みとか、きちんとしたバックグラウンドがないと成立しない。
本作はそのいずれも物足りなく、入り込めなかった。
復讐が奇妙な漫画アプリによって予告される、という点は新しいには新しかったが、だからどうということもなく、「何でそんな回りくどいことを」という感想以外は湧かなかった。
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