4.0
凄絶
楽しく読める部分と、同じ女としての性・気持ちから苦しく感じる部分、両方あってとても引き込まれました。
私はスナックやクラブなとで10年ほど働いたことがあります。会話を楽しくすればいいし、生理的に合わない・さわる客と思えば、接客はしていても物理的な距離を多少おくこともできます。それがもちろん許されない職業の話ですよね、読んでいてもう凄絶だなと…。
それこそ身を削って、心を極力削らないで済むように自分自身への暗示・言い聞かせをみると、過酷さが、また精神をやむ危うさがとても伝わってきました。
辛いと口に出すと、ほんとうに囚われてしまうから、あっけらかんとした話し方をしたり強い感じに見せたりというのは、風俗に勤める人でなくてもしていると思います。
ぜひ、こういった職業に触れたことがない人も、嫌悪感ではなく、同じ女性で社会に感じたことがある不満として(男性も理不尽感じたことはあるかもだけど)、受け止めながら読んで欲しい!
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