3.0
以前、原作を文庫で
読んだことがあります。
内容が重くて
どんよりした気分になったので
正直好きな方ではなかった。
でも独特の雰囲気があり
人間の弱さ・むなしさ・愚かな部分が
堂々とさらけ出されていたことが
印象的でした。
後味のよくない話と知っていても
現代が舞台だとどんな風になるのか、
興味がわきました。
心の闇みたいな部分を
マリオネットで表現してるのが
分かりやすかったです。
最初は
器用すぎて、要領が良すぎる主人公のことが
痛ましくもあったけど
ボロアパートに
追いやられたあたりからは
イライラしてきました。
絵で実体化されたこと、
時代が現代に移って
状況がより分かりやすくなったこともあり、
原作の主人公よりイライラしたかも…。
女性にパソコン買ってもらった上に
「自分の日記を小説に…」みたいに話す流れのシーンは
気持ち的に殴りたくなりました。
(ごめんなさい)
もはや何言ってるんだコイツ状態だった。
原作では
とくに何も感じなかったシーンでも
現代的に訳すとこういうことだったのか、と
あらためて気付いたりしました。
独特で難しそうなこの世界観に
挑戦したということだけでも
作者さんはすごいと思いました。
- 3