5.0
戒め
絵も内容も独特の暗さがあります
村人のために一生懸命に、辛くキツイ仕事を日々全うする宵ちゃん
こなす役割の重要さは、生き神様とかわりないのに、
全ての村人から感謝される生き神様と、全ての村人から蔑まれる“すすかぶり”の宵
孤独で不運な境遇を一切嘆くことなく、手を抜かず、ただ役割に励む宵ちゃんに胸が痛い
そんな宵ちゃんに想いを寄せていた生き神夜光様が、すすかぶりを卒業させます
宵がしていた役割を村人が交代でするようになると、反感を持たれますが
極々一部には宵ちゃんへの理解が生まれます、その中の発言
「今まで宵様を仲間外れにして、嫌な事を押し付けてきた村のやり方に
ただ従うんじゃなくて、おかしいことはおかしいって思えるようにならないと…」とありました
もし自分がそんな状況の中で優位な立場にいられたら、そう思えるのかな、そう言えるのかな…
そう考えると自信が無い、あぁ自分も悪意の村人側だ
読者として村人最低と思う事は簡単でも、改革側の先陣は切れそうもない
ここまで読むと、可愛そうな宵ちゃんから目を背けたい思いから、見届けたい思いに変わりました
ふたりの仲を引き裂こうとする動きもありますが、夜光さんが突っぱねてくれたのも心強い
村の為とかとなりますと、簡単に折れちゃうパターンも多いですから
ただ、すすかね様は相当強力で厄介そうで、これからどうなるのか不安いっぱい
よりよいハッピーエンドを願いながら、勝手な村人を反面教師としてきちんと自分を戒めながら
村人と共に成長しなくちゃと思ってます
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夜の生き神様とすすかぶりの乙女