むらさきはしどいさんの投稿一覧

このうちとまれ

訳ありの2人の関係

弟が別れた恋人（男性）と同居する姉という、なんとも微妙な設定に、戸惑いながらもやはり惹かれるのが、はるこさんの作品ですね。

一体どうなるのか、弟と小高さんが復縁するのか、イケメンのお隣さんも訳ありそうで、その人とどうにかなるのか、小高さんは新しい男性の恋人とくっつくのか、本当に先が読めないんだけれど、なぜか相性は悪くないと思う由宇子さん。
文字通り一つ屋根の下で、2人がぶつかり合い、言いたいことを言い合いながら深く人間的に関わっていくドラマが見ものです。

2人とも単に良い人というだけではない、癖のある性格だけれど、愛すべき人柄で、多分自分の身近にいたとしても、私もこの人たちを嫌いじゃないんだろうなと思います。つい、お互いを傷つけることを言ってしまったり、でもそれを後悔したり、世間体を気にしたり、誰かを大きく許したり。

出ていった弟も弟で癖のある性格ですが、またそこも魅力的なんですよね。
登場人物が全員魅力的で、あっという間にのめり込んで、その人間模様に少しほろっとしながらも、3周読みました。お買い得だと思います。

デキる男女のデキない恋[comic tint]

心で繋がる温かさ

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鳥井さんと宮薗さん、不器用な2人が
本当に自分の恥ずかしい部分を見せ合って
そして惹かれあっていくところが素敵です。

一番好きなのは、仕事で遅くなった日に
宮薗さんが漫画を鳥井さんの家に返しにきて、
EDが治ったのに、コンドームがなくて、
ただお泊まりをして翌朝帰っていくところ。

鳥井さんは、宮薗さんのEDが治ったことを
同志のように喜びながら、でもその腕の中で
安心して眠る。こういう精神的な結びつきが
描かれるのが素敵だと思いました。

鳥井さんは、仕事にも自分にもストイックで
応援したくなる女性として描かれています。
そんな鳥井さんを理解しない男が悪い！
恋愛漫画好きは、そんなに恥ずかしいところでは
ないと思いますが、前の彼氏には
なんて言っていたんでしょうね？

本当の自分が曝け出せる恋愛をしている人が、
どれくらいいるのかわかりませんが、
みんなある程度、相手に合わせて自分を演じている部分があるのではないかと思うので、
宮薗さんも引け目に思うことは
無かったのではないかと思います。
多分宮薗さんも、自分を忘れて夢中になれる
女性ではなかったのでしょうね。

2人が惹かれあって、めでたしめでたしで
ホッとしました。

久世くん、悪いことしちゃダメ

主人公の優しい性格に好感が持てる

たまたま通りがかった彼女の優しさに次第に心開き、不良だった久世くんが彼女を大切にする感じがいい！久世くんの荒れていた心が、優しい主人公に出会って変わる様子がよく描かれていて、主人公の性格の良さ、温かい気持ちが自然に伝わりました。主人公は幸せな家庭に育った、本当に良い子なんだなと、その幸せを願いたくなる、友達になりたくなる子です。

主人公の友達も、久世くんの友達もみんな優しい人たちで、ほっとします。久世くんにケンカを売る悪いヤツらは出てきますが、あざとい人や憎らしい人がいないのがいいですね。2人が幸せになることが予感できて、幸せな高校生ラブストーリーです。

【新装 加筆修正版】蝶よ花よとそのくちびるで～わたしの家臣が愛をうそぶく～

はるこさんの作品の中でも

「隣の男は…」とか「酒と恋は…」とか「このうちとまれ」とか、今まで読んだはるこさんの作品の中でも、私はこの作品が1番好きかもしれません。ん、いやかなり迷うけれど、一位二位を争う素晴らしさ。ただ人により評価は分かれるかも。

アラサーにして姫になりたいだの、お宝を手に入れたいだの、すてきな人に突然告白されたいだの、幼い頃からの夢が全部叶うOLの話…一見すごく都合のいい、出来過ぎたお話に聞こえます。設定も埋蔵金やカラクリ屋敷、側仕えなど非現実的とも思えるものが出てきますが、登場人物にはそれぞれの立場や、生い立ちなどのリアリティのある必然性があって、なぜかドラマとしてはとても共感できるのです。

そしてそのなかで等身大主人公千代さんは、私と同じ気持ちで、突っ込んだり、苦しんだり、怒ったり、騒いだりしてくれる。その恋はあまりに切なすぎて、私もほろりとするシーンがあります。

多分読者は葦切さん派と古賀さん派に分かれるかもしれません。どちらもミステリアスで素敵な男性です。こういう男性の何を考えているんだかわからない表情を描くのはるこさん、本当にうまいですね。

私も昔、安積山伝説に憧れ、生まれや立場を超えてただ自分を恋したってくれる男性に攫われたいという願望がありましたが、まさに葦切さんとの小旅行のシーンはそんな感じで萌えました。古賀さんの「お慕いしております」もたまらないです！
何度読み返しても、好き。

デキないふたり

幼馴染カップル好きは、絶対好き。

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ずっと幼馴染できた2人が、高校生になって彼氏彼女になって、初めて肉体関係を持つときの不器用さから行き違い、それがトラウマで恋愛に臆病になっています。
偶然同じ会社に就職したものの、素直になれない2人が本当の気持ちに向き合い、誤解から生じたトラウマを乗り越えて再びカップルになるまでのお話です。

素直になれず強がる2人がコミカルに描かれていて、とにかく第三者視点で面白い。ヒロインの白藤さんの天然も、カッコいい黒瀬くんのときどき見せるヘタレ具合も、この作品の魅力です。
同じように、初恋が叶わず、本当の恋に臆病になってしまった金城さんが、飾り気のない白藤さんにだんだん惹かれていくのも自然に描かれていて、黒瀬くんの気持ちを刺激するストーリーの持って行き方が上手いなと思います。

最初っから最後まで幼馴染の2人が2人だけを思い合っているのも爽やかで、幼馴染もの好きな人にはおすすめです。

お願い、それをやめないで

シンデレラストーリー

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自分にだけ意地悪な面を見せる自社の御曹司と恋に落ち、結ばれるシンデレラストーリー。最後には御曹司は会社を継がず、新しい会社を起こして主人公一花と幸せになります。

読む側は王子のツンデレな面がたまらなく可愛いけれど、一花にしたらこんな態度は振り回されて大変だと思う。

典型的な甘いラブストーリーだと思うけれど、ディテールがなかなか上手い。例えば、主人公の小説家の姉が、ユニークでお話の重要な進行役にもなっていて、笑いの要素があり、大好きです。
また、主人公の努力家なところとか、周りの女性社員の温かさとか、嫌味のない作品だと思います。

課長の独占欲が強すぎです!

ときめかない‥

あまりにも恋愛初心者なひとたちばかりの登場で、かといって恥じらいもどきどきもなく、なんだかときめかない。絵のせいというより、人物の行動が幼いせいかな、と思います。

もう少し大人なラブストーリーにしてもらえたら嬉しいです。

酒と恋には酔って然るべき

登場人物がすべて魅力的

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日本酒が気になって仕方なくなる漫画です。
お酒を心から楽しめて、気取らない自然体な松子の様子に共感が集まる作品ではありますが、ヒーローはもちろん脇役も出てくる人物、皆魅力です。

同僚白石さんの鋭いつっこみは、いつも的を射ていて、松子に共感していた方には、本当にずしっとくるし、笑えるし、彼女自身もすごく等身大の30代で共感できます。

今泉くんは、ツンデレがむちゃくちゃかわいいし、押す？引く？と振り回される気持ちもよくわかります。今泉くんの微妙な表情が漫画でもよく描けています。ちなみに今泉君が最初につきあう後輩女性も、意外に素敵な人物で、これまた私は大好きです。

でも、私は何より伊達さん！伊達さんが愛しくてたまりません。寝相が悪かったり、朝が弱かったり、でも優しくて包容力があって、この人となら夫婦になって何年経っても楽しく生きられると思う人です。アメリカにいく伊達さんについて行かないのはもったいなかった。何でもいいから、自分のものにして、最上さんからもぎ取るくらいの気持ちでよかったのにと思いました。まあ、でも30そこそこじゃあ、私も同じ選択をしたかなぁ。

そんなことを考えながら、出張で酔仙の雪っこを買ってきてしまいました。ピンクの雪っこ！
これに岩手のつまみを合わせなければと考えています。「酒と恋には酔って然るべし」は、ときめきとお酒と人生を楽しむ潤いをくれますね。

抱きしめて ついでにキスも

絵もきれいで、甘いです

竹田くんとたまこさんのお互いを思い合う気持ちが、とにかく甘いです。
8歳の歳の差ゆえに、また30歳目前の結婚願望ゆえに、2人の恋は揺れますが、基本的に「好き」の気持ちがぶれたり、流されたりしないのが、好感が持てます。２人の純粋な思いやりや、行動にきゅんとして、ニヤニヤして読み続けています。

それから、この漫画は絵が優しくかわいいだけでなく、ファッションがいい。着ている服にも今時感があり、男の子もカジュアルがオシャレに描かれていて、テレビドラマみたいです。

ただ、竹田くんの元カノ、莉桜。
この人は、はっきり言って嫌いです。最新のエピソード57話では、彼女が竹田くんに浮気した過去を水に流して、元婚約者の九龍さんと結婚する流れになっていますが、どうなの？って思います。

この流されやすさ、将来性や予見性のなさ。そこが九龍さんは放っておけないのでしょうが、企業を経営する九龍さんにとっての正式な妻が、本当にそんなのでいいの？愛人じゃないんだよ！と言いたくなります。九龍さん自身の魅力半減です。

この莉桜の話が出てくる時だけ、いらっとします。あまり出さないで欲しいです。

恥ずかしいので、また今夜

すべての男性は紺野くんに入信した方がいい

あらすじでは「コミュ力高め」と書かれていますが、そんなもんじゃありません。
もし、紺野くんが
それほどイケメンじゃなくても、
こんな迫り方で、こんな返しで、
こんな素敵な日常をくれるなら
多分世のほとんどの女性が
陥落するでしょう。
恋に落ちない方がおかしい。

女性を落としたいと思う
すべての男性は、
紺野くんに入信した方がいい。
素で恋愛の教祖だと思う。
作画が上手くて
多分その眼つきや
空気感がしっかりと伝わるからこそ
余計に思うのですが、
こんな人たらしが、
もし営業したら
それも向かうところ敵なしですね。

主人公の宇田川さんも不器用で
うぶで可愛らしい。好感のもてる
ヒロインです。
でもやっぱり
生まれ変わって
自分が紺野くんと
恋に落ちたい。
眠そうな休日の紺野くんも
最高に母性をそそります。
なぜか少女漫画のジャンルなので
肉体的な交渉場面は出てこない。
なのにこのドキドキ感。

しっかり読むことをお勧めします。