5.0
聴覚障害を過剰に受け止めたり悲観するのではなく、凄く自然に日常に溶け込んでて、対等な関係で接しているので穏やかな気持ちで最新話まで読んでしまいました。
雪の純真さ、気取らずもクールでイケメンなイツくんのブレずに真っ直ぐ突き進む志と偽りなき思い、ぶっきらぼうで素直になれずも雪を思う真面目な桜志くん、二人を囲む偏見なき友人たち。
補聴器あってもちゃんとは聞こえないことから重度の聴力障害ではあるけれど、補聴器は眼鏡と同じような必需品であると語るシーンを読んで、なるほど補聴器だけが特殊特別なものではないなと認識させられました。
当初からセリフの文字が透けていたり、文字を90度回転させたり、直感的で新しい表現方法だなと感心させられました。
人は皆いつか視力も聴力も衰える。若い頃からそれを持ち併せると不便はあるけれど、改めて向き合ってみると、個性の一つであり、それをひっくるめて皆それぞれ個々に良いところがあるわけで、そこを大切にしていくことも優しさであったり、対等な関係を築く上で重要なんだと考えさせられる作品だと感じました。
アニメと違って、手話を漫画のコマで表現するのも動きを想像しながら読むのもなかなか難しいな〜と感じましたが、声で発する言語と同じく手話も身近に扱えたら、もっと多くの人とコミュニケーションがとれるのだから、人を限定せずに習得できる機会があってもよかったのかもしれない。
色んな考えが湧いてくるので、これからもずっと読み続けたいです。
-
1
ゆびさきと恋々