4.0
個人
一人一人、とんでもない問題を抱えている、どんなに外側は美しく見えていても、そんなことを思い出させてくれる。そんな中で、ジタバタするのが人間だし、人と関わるのをやめられないのが人間だと気付かされる。
- 0
16019位 ?
一人一人、とんでもない問題を抱えている、どんなに外側は美しく見えていても、そんなことを思い出させてくれる。そんな中で、ジタバタするのが人間だし、人と関わるのをやめられないのが人間だと気付かされる。
親の呪いを解放してくれる作品。完璧なご飯なんて作らなくていいじゃないか。ズボラなご飯で、食べる快感を味わい尽くしたっていいじゃないか。憂鬱なとき、やる気がでないとき、手を伸ばしてしまう作品。花ちゃんの幸せを分けてもらう。
小さいころ、アニメで見て知った気になっていたけれど、改めて読むとストーリーも絵も、魅力がすごい。世界には、何かいる?世界の見え方が変わってくる。
親から愛されなかった子ども、子ども時代を奪われた子どもが、大人になって、素晴らしいパートナーと出会う。そうだといいと思うけれど。
彼女のひたむきさを見ていると、胸がスッとする。必死にやって、結果がついてこないことも多いけれど、彼女のようにひたむきに、誰かのせいにしないで働きたいなと思う。
重厚な内容だが、絵の線の細さが、欲に弱い人間の姿をよく現しているみたいだ。読み返してみると、こんなところに伏線があったのかと驚く。
独身時代の恋愛してたころには、子育てが始まって、彼との関係がこんなにも変わるなんて、わからなかった。夫は、自分の欲望と女の欲望を比べたときに、自分の欲望の方が優先順位が高いと思っている。それで当たり前と思っている。そんな気がする物語だ。
「蛍火の灯る頃に」「蜜の島」「背の眼」といった名作と比べると、内容が小ぶりな感は否めない。恐怖が軽く、底知れない恐怖ではない。
こういうテーマが女性の中でだけ消費されて、男性まで広がっていかないとしたら、とても残念だと思う。この主人公の男性みたいな人が、まだまだ多いんじゃないかな。離婚を切り出されて初めて、妻の不満に気がつくのね。
とにかく怖い。えっ、そこで終わるの、続きはどうなるの、謎をもっと説いて教えてくれないの、とも思ったが。謎が謎のままあることで、読者はその先を想像して楽しめるし、自分の身に降りかかるかもしれないと想像してより怖い。
設定により、一部のジャンルや作品が非表示になっています
秋の日は釣瓶落とし