4.0
気づけば全話読んでました
次は何を読もうかと試し読みを繰り返し、こちらの作品に辿り着きました。
お話しが面白い。正直、絵は苦手でした。絵が苦手だと数話で挫折するのですが、お話しの続きが気になって読み進め、気づけば無料になる時間が待てずに購入して読了です。絵が徐々に改善されていったのも、最後まで読めた要因ですね。
出生に事情を抱え自らの一族を疎んじるタラン公爵。夢で望まない婚姻をし、苦しい人生を歩む未来を見た16番目の王女。この2人のお話し。
一般階級に育ったルシアは、王女であることがわかり入宮。新たな名前を授かり16番目の王女ビビアンとなる。夢で見た自分の恐ろしい未来から逃れるため、王から婚姻の話しが出る前に自分を守ってくれそうな強い人物、タラン公爵に契約結婚を申し出る事にした。
タラン公爵は赤い瞳を持ち容姿に優れ、蛮族を征圧してきた英雄とも言える人物。しかし冷徹で非情。楯突く相手には容赦せず、多くの人々に恐れられ一目置かれる存在だった。女性は虜になったが、タラン公爵が本気になる事はなく、関係の終わりには黄色の薔薇が贈られた。
そんな2人は利害関係のみで婚姻するが、お互い惹かれあっていく。
よくある設定といえばそうなのですが。タラン公爵の一族が持つ秘密。ルシアの儚げな可愛さとは裏腹に、夢で苦痛な結婚生活を送った未来を知っているための強さ。そして2人が交わした契約による縛り。いろいろな要素がうまく絡まりあって、お互いに慕いあっているのに一歩踏み出せない距離感がお話しを面白くしています。
そして読み進めるごとに、この2人を好きになっていく自分がいて、続きが楽しみで仕方ないです。
ぜひ、しがらみから解放されて幸せな笑顔を見せてほしいなと、そんな結末を願っています。
- 2
ルシア