「ペソ字習う」はさすがに大草原
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2006位 ?
「ペソ字習う」はさすがに大草原
向井の人の目を見る確かさに感服。この世界ではとりわけ大切なものではあろうが
雪人と大和組若頭・向井の運命の出会いの回。川の水が澄みすぎているとかえって魚は釣りにくい、少しは淀みがないと…という刺さる言葉も登場した
階段を踏み外して脚の骨を折るマタギとかギャグがきついが、「裏切られた、というのは自分のことしか考えていないやつの台詞」という一言は重い。さすがだな、と思う
リカが永尾完治のことを「カンチ」と呼び始めたきっかけのエピソードに関しては、正直全く腹落ちしない。この点に関してはドラマの、ただの誤読の方がしっくりとくる。「カンチ」という言い方は、「感知」であり、「関知」であり、やがて「(かつて負った恋の痛手の)完治」にもつながる大事なキーワード。あまり雑に扱ってほしくなかったな、というのが正直なところ。
それはさておき、東京というものを考えさせてくれるこの回の全体の雰囲気は良い
声が大きすぎて本人に伝わってしまうというところが何ともはや(^-^;
テレビドラマと原作の差がもっともくっきりと出た回。ドラマの当該シーンは物議を醸しまくり、ロケ地の梅津寺駅の運命まで変えた(ハメッセージを書いたハンカチが柵にずらり)が、それに比べると原作は腹落ちしやすい。
ちなみに、この作品は、かなり後になってならスピンオフが公開されている。カンチとさとみの娘が、リカの息子アフリカと恋に落ちるという、さとみが知ったら卒倒しそうな展開(なので、さとみには内緒で話が進む(^-^;)
久堂清霞の有能ぶりを引き立てるために周囲を貶めるような描き方をするのは常道だが、辰石の当主の無能ぶりにはさすがに呆れる(^-^;
美世と花の関係性については以前のエピソードで語られているので、読んでいる側はすっと入っていけるが、よくよく考えると久堂清霞が彼女の存在を知っているというのはかなり不自然な話ではある(部下の五島の働きのおかげだろう。もちろんそのことも描かれている)
花も最初は驚いたようだが、清霞の細やかな配慮に感銘を受け、美世を救うために絶妙なタイミングで現れてくれたということか
世間では冷酷無慈悲と言われる久堂清霞の「らしさ」全開の回。もっとも、冷酷というよりは、冷静沈着で合理的な判断を下せるというだけの話だとは思うが
高嶺のハナさん
008話
第10話 プリティなイチゴちゃん/第11話 彼の好きなトコロ