5.0
映画のような作品。SF人魚姫
まず初めに、不幸のオンパレードです。
過去が散々なのにも関わらず、現在進行形でまた不幸が訪れる…。
なんて不憫な主人公なんでしょうか。
最後の最後まで「救いはあるのか?」っとハラハラしながら読んでいましたが、結果も含めて『映画』を観たような気分になりました。
世界が水に浸かり鉱山だった大都市と他少しの都市しか残らなかった人類。人が膨大な数亡くなり、人類の危機に貧している時、『水腐病』と言う病が流行る。
この病気は子供や女性がかかりやすく、女性がどんどん減っていく一方。
そんな中、水腐病の完全な抗体を持ったショアは15年間人体実験で身体を切り刻まれていました。
しかし、ある出来事が起こり、ボロボロの状態になりながらも研究所から脱走しショアは昔から会いたかった人に会うことを決意しました。自分の境遇が不幸でもあの人に会いたい。
散々な思いを抱えながも、やっとたどり着き、これからの人生は幸福へと向かうはずだった…。
けれど…
内容もしっかり作り込まれていて、ラストは鳥肌と涙で身体に異常をきたすくらい感動すると思います。
未来バージョンのSF人魚姫っぽいので、不幸のオンパレードが好きな人にはオススメですが、「どうしてここまで不幸なんだ…。」っと感じる程不幸です。
「小説だからラストは幸せになって当たり前!!!!」なんてナンセンス。
続編が有りますが、まずはこちらの『蒼い海に~』を読破して下さい。
興味本意で続編の主人公達(蒼い海とは別の方々)を覗きに行かないで下さいね(笑)。
これ見ちゃうと壮大なラストのネタバレに少し近づくので。
読み始めると、どんどん底深く物語に沈み混んで行くので、時間がおありの方是非とも!!
こんな感じです
- 6
蒼い海に秘めた恋