2.0
80話まで読ませてもらいました。
前半、長い長いヒロインの孤軍奮闘。
味方と呼べる人も前王妃のみ。
それも、大した助言でもなく(読み手の一人からするとって意味)結局、主人公であるエラが一人で悩み徹夜して、最終的に王子であるジルの心をつかむ。
これがだいたい40話くらいまでの話。
人形のように自分の意志をもたないジルにイライラと失望を覚える前半パートです。
で、ようやく人間らしい一人の男、一人の王子としての自覚と矜持をもった顔つきになったジルとエラが手を取り合って、王政を復活させていく……。
と、前半我慢して付き合った読者に、ご褒美のような怒涛の巻き返しパートを贈る後半か!
と、期待させておいて、また悪役令嬢である主人公エラの妹、イザベラが出てきます……。
この人、王族手にかけてるのに、なんのお咎めもなしで実家で謹慎だけ。
だもんだから、狂気の沙汰で周りを従えてエラに復讐(言いがかり……)しようと目論む。
これが80話、現時点。
正直……80話も読んでまだしつこくイザベラにいいようにヤラれる主人公サイド詰めが甘いです。
前王妃を手にかけ、現王を謀った女イザベラに対して謹慎て……主人公、じゃあ何をヤラかして前世は処刑されたの??
イザベラより酷いことしたってこと??
と、物語の整合性がとれません。
せっかくまともな王子になったであろうジルに対し、前世のトラウマとやらでエラは拒否ってるし。
いや……彼と婚約するって、そもそもそういうことなのに、覚悟なさすぎるし、今のジル見てやればいいのにな……。
と、恋愛方面もガッカリしてしまったので、この評価です。
気長に読める方や悪役がしつこいのが好きな方には面白いのかもしれません。
- 4