5.0
何度も読み返しました
この作者さんの他の作品も含めて思います。
描写が細部まで描かれていて、本当にリアルです。話の流れに沿って、私の感情が大きく動き、シーンのインパクトの強い時には息苦しくなりました。
育児ノイローゼの母の話から始まり、問題ありの豊かな家庭の話…が描かれてます。
育児経験のない私には、育児の大変さは全くわかりませんが、ノイローゼになった母親の浮き沈みが伝わって来たような心のしびれを感じました。
もう一つの話。豊かな家族の妻が懸命に守りたかった、全てを手にしている家庭。これは、外面でしかなかった。
話の展開とともに崩れていく儚さに、何が一番大事なのか考えさせられました。
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曽根富美子傑作選 死母性の庭