3.0
あの上原きみ子先生?
驚いた。
『マリーベル』『炎のロマンス』の上原きみこ先生! ツッコミどころはあるものの、壮大な物語が好きでした。小学生のころよく読みました。
この話はちょっと驚きの展開から始まります。夫が、夫婦仲も良いのにいろいろ事情を抱えているとはいえ浮気したこと、【責任】を感じたとはいえ、いきなり離婚、再婚して去ってしまうこと。
なんだかついていけません。壮大な物語のほうが得意なのか。さすがに世代が違うからか。ドラマにもなったとのことで、一般の方にはそれでもウケがよいのかもしれませんが、離婚経験のある身としては、いまいち納得できていません(^◇^;)
それと一般的や日常会話のセリフが、どうしても古さを感じるので、ヒロインの設定とほぼ同世代の自分にとっては、1990年代に描かれたことに驚きを感じるほど。この時代、夫を「あなた」とか呼ぶ人、ほとんどいなかったと思います。同窓会のシーンなども、かなり古さを感じます。編集者が修正してバランス取ることをしなかったのでしょうか。ミリオンセラーの先生になにも言えなかったのでしょうか。
また、「実は血縁」を匂わす展開も、もう飽きたかな。小学生のころの少女漫画にはたくさんあったし、今の韓国ドラマにも多いようですが、さすがにちょっと……。
でも、ヒロインの女医さんの性格やセリフなどは、かなり、気持ちいいものがありますし、彼女の生き方は【続きが知りたい】と思わせる魅力を感じます。
でも元ファンとしては、本ファンだからこそ見たくない気も。もう小学生ではなく、実際に波瀾万丈を乗り越えてきて、漫画の展開に対する見方も、心情の描き方にも、厳しい目を向けてしまっているので。
-
1
いのちの器