4.0
薄気味悪い母と圧倒的画力から目が離せない
僕は麻里のなかやハピネスを始め、独自の素晴らしい作品を描いてきた押見先生が満を辞して毒親というテーマの作品を描ていると知って、楽しみにしていました。先生のインタビュー記事を以前読んだ時、毒親育ちであり同時にマザコンである、という様なことを仰っていて、今回この作品を読んでその言葉が腑に落ちた感じがしました。
まだ中盤ですが、予測不能な展開と母親の一挙手一投足が本当に恐ろしく面白いです。そして圧倒的な画力!!湿度や匂いが伝わるような高い画力が魅力です。
主人公の言動も母親の影響を強く受けているために、理解できない事も多々ありますが、まだ子供で愛する母と愛される息子という蜜月関係がもたらす悪影響なんだろうなあと思います。
なんとも不健全で薄気味悪い親子の物語から目が離せません。
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血の轍