4.0
さっぱり爽やかなヒロインが良い
今流行りの、「所詮契約結婚だから」と夫から冷遇される妻の物語ですが、他とは一味違います。
ヒロインはまだ10歳にも満たない幼少期に政略結婚をさせられますが、両親は良い人たちですがほとんど登場することもなく割と無能に描かれています。結婚式で夫になった少年が軽い気持ちで呟いた「痩せた土地でも事業を興していれば民も困窮しなかったのに」という言葉を信じて、子どもながら事業を興して軌道に乗せ、成人になった機会に夫に離婚しましょうと告げにやってきます。
それがちっとも嫌味でなく、むしろ爽やかで、逆に自分が結婚していたことすら忘れていた夫ジェイクは焦り、あっという間に妻の魅力の虜になっていきます。
ヒロインの明るさ、ポジティブさ、賢さ、優しさが素敵です。反対に夫の自分勝手さ、冷酷さは読んでいて、なかなか受け入れ難く、お話で2人が好意を持ち始めても応援する気にはそれほどなれません。でも夫ジェイクは超エリートで厳しく育てられ、その身分と外見の美しさから多くの貴婦人に追いかけられ狙われてきたので他人への警戒心が人一倍強いため、同情する面もあります。
それでもジェイクには、10年もの間、心のこもった手紙を手に取りもせず、無関心だったことに、もっともっと反省し後悔させたかったのですが、でも楽しいお話です。中盤までは良い展開だったのですが、途中からじっくりと裏切り者を炙り出してギャフンと言わせたい場面が駆け足ですぐ最終回になってしまったのが残念です。
好みによりますが、貴族社会を描いている割にはあっさりした絵で、お城でも人影が常にまばら、ドレスやお屋敷もあっさりしたスタイルなので、ヒロインの仕事柄にも考慮してもっと衣装などを可愛く凝った絵にしてほしいなと思いました。
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旦那様、10年で離婚する約束でしたよね?