4.0
祈りの尊さと信じる難しさ
原作も読みましたが、ヒロイン・フローラの純粋さに打たれます。
キャラクターたちは少し幼い顔ですが、フローラはすぐに結婚そして離婚という嵐のような人生が待ち受けています。
学生時代に知り合ったエリオットは朴訥で、ひたすら剣の腕を磨く真面目な青年でした。貧しいながら2人は教会でひっそりと式を挙げ、すぐにエリオットは不死魔獣討伐に。フローラは毎日エリオットの無事を祈ります。ここまでは2人は互いを思いやり本当に幸せでした。
この後怒涛の展開に。何故かフローラが散財して借金までしているという噂が戦地まで届き、また戦地には兵士たちを鼓舞し祈る聖女見習いの女性が彼に近づき、偶然なのか彼女が祈った直後にエリオットの剣が聖剣に変身します。唯一無二の聖剣を手にしたエリオットはヒーローに、見習いの女性は聖女と讃えられ、これらがエリオットの心を狂わせていきます。一方で待っていたフローラには、安全なところでただ祈っているだけの女という批判が。
何かの陰謀に巻き込まれたかのように、深く愛し合い信じ合っていた2人は離されていき、エリオットはフローラを裏切り例の女性と結ばれて、正にヒーローとなって村に帰還。新しい恋人と部下を引き連れて離婚を言い渡しに行くシーンは胸が痛みます。
エリオットは不器用で単純でもあるので、噂を信じてしまい、自分は間違っているとは気づいていません。傷つきどん底になったフローラですが、常に誰かのために祈り続ける彼女は、その後心温かい新しい人々との出会いが待っています。
とても純粋な世界観で、フローラはもちろん、エリオットですら最終的には憎むことはできません。スカッとしたザマァで解決していかないのもいいなと思います。
お話はとてもおすすめですが、絵がデッサン風で好みが分かれるかなと思います。とても可愛いのですが。
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さよなら、英雄になった旦那様 ~ただ祈るだけの役立たずな妻のはずでしたが……~