ときめきの貴婦人さんの投稿一覧

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51 - 60件目/全62件
  1. 評価:5.000 5.0

    ✿職業物少女マンガの元祖です。✿

    =すてきな男性と大恋愛をしてお嫁さんになるのが女の子の夢=そんな既成の社会常識を崩したのが、大和和紀先生の作品群です。若い女性の夢である恋愛や結婚も描くけど、””一番大事な社会的な自立とお仕事””という当たり前の常識もきちんと魅力的に描きます。70年代前半まで少女漫画の世界は、たわいもないラブコメディーかスポ根ものぐらいしかなく、女性の自立や仕事意識を描く漫画は皆無でした。大和和紀先生の漫画はそんな少女漫画の世界で異彩を放つ作家でした。この物語は短大を卒業したばかりの主人公が、放送局に就職してラジオ番組のディスクジョッキーとして成功するまでを描く職業漫画です。恋に仕事に励む主人公を描くこの漫画は、職業婦人を描く漫画として記念すべき作品でしょう。

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  2. 評価:5.000 5.0

    ❤かわいくてキュートな漫画❤

    かわいい・キュート・そしておしゃれな漫画です。数あるギャク漫画でもこれほどおしゃれで愛らしい漫画はないのです。
    そして他の作品のパロディーも出てくる(笑い)シリアスな作品を描き続けると、大抵の作家は精神的につかれてしまう。
    だから息抜き作品も必要になってくるのです。このほっこり作品のアニメ化を望みますね。

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  3. 評価:5.000 5.0

    〜澄明なSFファンタンジー〜

    レイ・ブラッドベリの名作短編小説の漫画化です。この作品群はSFといっても、宇宙間戦闘が描かれるスペース・オペラではありません。あくまでも惑星外へ出かける人々の夢と憧れ、そして挫折と悲しみを詩情豊かに描くSFファンタンジーなのです。美しい萩尾先生の画像がよりこの作品の詩的な世界を盛り上げます。ぜひお読みください。

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  4. 評価:5.000 5.0

    禁忌とされた問題を刳る作品です。

    =男が男にそんな事ありえるか!=少年に対する性的な虐待の事実は、この世の大半である異性愛の男性は、本能的に生理的な嫌悪感を呼び起こすので、長年この事実は世界中どこにいってもタブーとされ封殺されてきた問題なんです。あるのに存在しないとされ法的に訴えようにも加害者を裁く法が無いゆえに、長年放置されてきた重大な人権侵害を陽にさらけだす作品でもあります。理不尽な内容ゆえに、明るく軽いノリの少女マンガや、軽快で面白い青少年漫画の世界しか知らない人には、過激な描写が目に毒かも知れません。けれど現実問題として放置してはいけない事実なのです。人知れず苦しむ人がいる事実を、漫画という大衆的なメディアを通して、幅広く警告を込めて救いのメッセージを発信したのが、この名作マンガだと思います。ぜひ一読してください。

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  5. 評価:5.000 5.0

    〜✿古き良き時代のブリティッシュロマン✿

    時は大英帝国華やりし頃、20世紀初頭のイギリスは産業が発展して国が非常に豊かだったのですが、強固な身分制度があって、庶民と使用人を雇える富裕層の貧富の差が激しかった。ヒロインの実家は金融業で成功した富裕層、生活が豊かで何不自由なく生まれ育ったお嬢様だったが、父親の突然死で生活状況が一変する。一方恋仲を誓いあったヒロインのお相手は貧しい労働者階級出身者、幼い頃の約束を果たすには三重苦の障害があったのです。そして第一時世界大戦の勃発、次々と二人を引き裂くように困難が待ち受けますが、年を経てそれぞれ回り道をした人生を歩んだが、愛を信じた二人は結ばれるのです。
    〜✿愛と言うのは、砂漠を渡る旅人の水なのです。✿〜誉高く咲き誇る春のライラックの風景と、この名言で締めくくるこの物語はすべての人に一読をおすすめいたします。

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  6. 評価:5.000 5.0

    〜名作「トーマの心臓」の続編です。

    名作「トーマの心臓」の続編になります。登場人物のオスカーの幼少期自伝的物語です。
    定職につかず、売れないカメラマンの仕事をしながら放浪癖のある、オスカーの父親と母親は夫婦喧嘩が絶えず、常に家庭不和に悩まされていた。主人公のオスカーはそんな家庭でも親を慕う気立ての良い少年に成長していた。ダンスや歌のセンスは、学校の演芸会で磨かれ自分の意外な才能に気づきつつあった。そんな幸福な少年時代にある日突然暗雲が立ち込める、彼の母親が突然亡くなってしまったのだ。悲しみと混乱する心情もつかの間、放浪癖のある父親と共に、あてどもない放浪の旅が始まったのです。父親との共同生活と放浪の旅路・・どんな事情があろうとも親子の愛情は普遍であるという、作者のメッセージが伝わる作品です、ぜひ一読してください。

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  7. 評価:5.000 5.0

    〜SF少女大ロマン漫画〜

    萩尾望都先生のSF漫画は、この「スターレッド」で一つ頂点に上ります。23世紀の未来のトーキョーと火星を舞台にした
    壮大なSFロマン物語です。気の強い類まれな超能力を持つ美貌の主人公にまつわる出生や体の秘密が、現在の日常を描く漫画では絶対に描けないヒロイン像でもあります。つくづく壮大なストーリーを作らせたら天才だと思う。萩尾先生は、SFはなんでも自由自在にできる制約が少ない魅力的なジャンルだと当時言っておられました。まさに自由な想像力を掻き立てるジャンルがSF物の醍醐味なんですよ。ぜひ名作を一読ください。

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  8. 評価:5.000 5.0

    〜元祖SF少女マンガの金字塔〜

    本格的なSFを少女マンガに持ち込んだのは、他ならぬ=萩尾望都=先生なんです。
    それまでの少女マンガには魔法使い物や超能力物といった、ファンタジー色の強い内容でとても本格的なSF物とは言えませんでした。それは当時漫画雑誌を編集するのは、圧倒的に男性が多くて、「女の子に複雑な空想科学物語は理解できない」という偏見もあったからです。そんな時代に男っぽい骨太なストーリーで成り立つ、本格的な短編SF漫画がこの「11人いる」だったのです。宇宙空間を自由に移動できる未来の社会のお話しで、上級の学校の入学試験に集まった、各星ごとの受験生同士のサスペンスドラマです。劇場用アニメ化にもなりました。ぜひこの名作を秋の夜長におすすめします。

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  9. 評価:5.000 5.0

    〜価値ある名作BL漫画です〜

    のっけからとある少年の自殺と遺書で始まるこの物語は、ミステリー仕立てなのですが、前作「11月のギムナジウム」と似た設定、同じ登場人物が登場します。前作の物語は踏襲せず独自の展開になっています。登場人物の過去がミステリーとして描かれており、物語を全部読まないとわからないようになってます。だからこそ読者をぐいぐいと夢中にさせる不思議な魅力のある漫画です。登場人物は自らの出生や家族関係、過去の出来事がトラウマになって悩み苦しむのですが、最後はすべてを告白する事で心が浄化していくお話しです。萩尾ロマンの代表作、秋が深まる晩秋の夜にぜひ一読ください。

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  10. 評価:5.000 5.0

    〜不幸の名作短編集〜

    こちらも70年代短編集ですが、表題の漫画は元祖BL漫画と言える記念すべき作品です。表題の漫画を始めて読んだのは、主人公と同じ年でした。異国の同年代の男の子たちの話しは、当時同じクラスメイトだった男子が読んでも受けました。
    舞台はドイツの全寮制の男子高等学校、寄宿舎で出会った同級生、ルームメイト、先輩たちとの異国の学園生活を描いてます。偶然が重なって主人公の出生の秘密がわかってしまう。(このお話しがさらに独立して、同じ登場人物で別のストーリーも作り上げてます。)反発を持っていたクラスメイトが自分の出生と関わる事がわかると、いとおしさが込み上げてくる残酷で現実の厳しさが身にしみてわかるお話しでした。底冷えする晩秋の季節を艶やかに描いています。作者は70年代なかば、イギリスへ長期滞在した事があるので、ヨーロッパの町並みや雰囲気を作品に体現できる数少ない作家です。イギリスを舞台にした作品が多いのも、イギリスに長期滞在した影響だと思われます。この作家はこれからもどんどん名作を発表して欲しいものです。

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