5.0
塾側からの視点に納得です!
日本社会における受験戦争を、塾経営&講師側からの視点で描かれた、大変興味深い漫画です。
私は中学受験と無縁だったので、読めば読むほど頷くばかり。こんなカラクリがあるのかと目から鱗です。
塾側からの視点として、塾校長が変わる理由、生徒が転塾する理由、実力以上の志望校を視野にいれさせる理由、クラスにより指導内容を変える理由などなど、腹黒い経営事情を感じるのは否めませんが、どれをとっても納得です。
子供達の為と塾の利益の為に考えられた年間スケジュールの組み立てもお見事で、感心するばかり。
また、中学受験へ向けた子供の勉強時間の確保、一般家庭ならば塾通いを持続する為の資金繰りに奮闘している事が改めて分かりました。
主要人物の黒木校長はプロ中のプロ塾管理職と言えます。彼の秘めた過去と様々な経験により、子供達や講師達の導き方などが受験戦争を勝ち抜く為に惜しみなく描かれています。
もし私が子供としてこの作中に混じれるのならば黒木校長の塾に入りたい。大人として混じれるならば、自分の子供をこの塾に入れたい。そんな想像すらしてしまいました。
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二月の勝者