ああ、またイドリスが背中にでてきちゃった。ヨハンが権力を持つまで3年も待てず、結婚して一秒でも早く塔を出る事だけが自分の夢だと言い、ヨハンが別の女を連れてきて結婚すると言ったら怒らないのか、と聞いたら、ヨハンが妻を迎えるの当然の事だと言ったことで、イネットは一瞬たりとも自分を男だと思って恋心など持っていなかった。
告白して、キスしてって言ったら、子供だったから何も知らなかった、と赤くなって、そのまま部屋に帰り、帯のカギをグリゼルダからもらってヨハンの前で開け締めするのは、恥ずかしい事だと認識したイネット。帯が体と名前を守ってくれる、それは、ヨハンを異性として意識していたわけではない。チェスをしながら、会話して悪魔への伏せんが見えてくる。イネットがヨハンの事をあなたはわあたしの黒い肉体の輝く片割れで、私以上に私を大事に愛してくれる唯一の存在、っていうとヨハンが悪魔であることも、彼と恋仲になることも、わかっていたような感じだったけど、姉弟だ、とはっきり言った。
イネットを閉じ込めて、自分だけを見てくれている間は、悪魔は出てこない。イネットが自分を男として愛さず、置いて城を出て、他の男の元へ行く、それがイドリスが出てくるカギなんだね。
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魔鬼
079話
魔鬼(79)