4.0
勝ち気で健気なヒロイン
勝ち気で健気な没落貴族のお嬢様がいわくつきの相手と結婚して…
っていう、ありがちな大正ロマン風作品の流れですが、
画力があって、登場人物のキャラクターがそれぞれ魅力的なので、
ついつい読み進めて行ってしまう感じですね。
結末は、それぞれが幸せであってほしいです。
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30514位 ?
勝ち気で健気な没落貴族のお嬢様がいわくつきの相手と結婚して…
っていう、ありがちな大正ロマン風作品の流れですが、
画力があって、登場人物のキャラクターがそれぞれ魅力的なので、
ついつい読み進めて行ってしまう感じですね。
結末は、それぞれが幸せであってほしいです。
軽度知的障害や発達障害、家庭の事情や親からのネグレクトetc…
様々な事情や背景を抱えて犯罪に手を染めてしまった少年少女の保護施設での話です。
社会がいわゆる標準的な成長を遂げられない子供たち、それから成長した大人たちに
適応できる環境を与えられなくても、人は生きていかなければならないし、
どんな事情があっても犯罪は犯罪だし、被害者にとっては加害者側の事情がどうであれ、
なかなか許すことなんてできないし…
それでも、そんな子供(少年少女)たちが罪を理解し自立してゆけるように助力する
六麦先生目線で物語が語られます。
島さんが元極道(やくざ?組員?)的な背景を持つバイト店員という設定で
繰り広げられるコンビニの日常ストーリーです。
現実にありそうな話の連続で、結構身を入れて読んじゃう感じですね。
島さんの思慮深さや温かさが心に染みます。
現代において専業主婦って選択肢が普通に残っている結婚って、
よほど田舎か、よほど夫側の収入が突出してるかのどっちかのように思います。
確かに男性の方が家事・育児が不得手というか、何たるかを全然わからないまま
しかも相当古い結婚観を持って結婚しているケースはそこそこあるように思いますが…
イマドキの日本で10年もすれば社会の世相も価値観も全く変わりますから、
これは一昔前のとある夫婦の話ってところでしょうかね。
アラサーで仕事も生活もそこそこしっかりしてるし、いい人だし常識人だけど
恋愛や夢中になれるような趣味とかなくて、ちょっと生きがいに乏しい人って
世の中に結構あふれてるんじゃないかと思います。
そんな人たちの「こんな話あったらいいな」が絵になったような作品だと思います。
作品はそこそこ楽しめますが、そもそも青島君みたいに見た目も良くて仕事もできて
恋愛もリードしてくれて、かつ人間的に根は誠実だし、結婚したら幸せになれそうな年下男子
なんて現実には皆無ですよね。
小玉ユキ先生って、Wikiとかで調べると作家活動の開始が2000年なんで、
この作品に描かれたような時代よりはもっと後の時代を生きている方だと思うんですよね。
にもかかわらず、この臨場感というか読者側も同時代を実体験しているような感覚になるのは、
ちょっと不思議な感覚ですね。
嫌味の無いストレートな作風とさわやかな風のような空気感はこの作家さんの持ち味だと思います。
世の夫(男)というものは概してあんまり考えてなくて
どちらかというと気分や感情のままに動いているものですが、
この夫婦の夫もまたしかり。
妻側の細やかな気持ちとか心遣いとか口にしない心づもりや計画とか
夫側は「言ってくれないと気が付かないし解らない」的な…
特に若くて挫折や失敗を味わった痛い経験が無い男ってそういう傾向ですよね。
この物語の夫もまさにそれ。
なんでもうちょっと想像力を働かせようとしないかな。
二ノ宮先生の作品は、とにかく登場人物のキャラが濃い。
全体としてドタバタ喜劇風の展開ですが、それぞれの登場人物のそれぞれの背景、
それぞれの心情の流れ、それぞれの行動の起因する細やかな心情が随所に織り込まれてて、
心に染みます。
とにかく、勝幸には幸せになってほしい!
細かい描写や、演奏シーンとか曲の解釈等の音楽の専門知識に関する部分については
専門家やクラッシックの愛好家の方々には異論というか「なってない」的な意見が多い作品のようですが、
素人目線では、単純に楽しめます。
のだめの手が大きいってところは、ピアノをちょっとかじった者として
「やっぱり、そこ大事だよね~」と感じますし、割と細かいキャラ設定が面白いと思います。
絵はちょっと二ノ宮作品の中では雑な部類に入る回もあるかなと思います。
二ノ宮知子先生の作品って、登場人物のキャラが濃いですよね。
特に、主要登場人物のキャラが立ってる。
そのキャラクター設定だけでも結構物語を引っ張っちゃうところあるんですけど、
ふんだんにギャグというかドタバタというか、笑えるコンテンツを織り込みながら、
その一つ一つに無駄が無いというか、流れに掉さすところが無いというか、
作家の力量の高さが際立っている作品の一つだと思います。
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紅さす小指に婚姻を