4.0
あらすじは事細かに書いてくださるたくさんの方々から読んでいただいたらわかるので省略。
声を失ってしまった経緯が苦しいよね。
両親も失い、居場所も取られて失い、扱いは酷い。挙げ句の果てに生贄にしてしまいたくなるほど憎めるその性根が信じられない。それでいて彩芽の幸せを願うこともできず、その新たな小さな居場所さえ奪おうとする。どれだけの悪事を重ねたらあの娘は痛い目に遭うのかと思ってしまうほど。
水の神様である黒龍のいる環境も弟がいつまで経っても恨みつらみ憎みばかりで、彼女自身を見ようとはしない。彼女が彼に何かをしでかした訳ではないのに、過去に縛られ続けているのは繊月の方。
それも彼女が早く癒してくれるといいのだけれど、今のままではしばらく繊月が一方的に傷付けるだけになってしまいそうなところが苦しい。
一度地上に戻って、これまでの生活を送る手立てもあったけど、もうふたりにはお互いがなくてはならない存在になった様子。それにあの娘子が穏やかな生活にはしてくれないだろうしね。
どれだけ彼女をこれから先も憎むのかはわからないけど、声が出るように早めになるほど心が癒されてくれるといいな。
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声なき贄姫と黒龍の結婚