4.0
読みながらあぁ、私のことだと思いました。
大事なものこそすぐ忘れるからスケジュールアプリが手放せない。リマインド機能もフル活用。携帯、鍵、水筒、自分の大切な忘れてはいけないものを忘れずに自宅を出ることはない。必ず何かを忘れる。時間に余裕を持って家を出ることができない。言ってはいけない言葉かどうかは口から出た後気付く。部屋はあまり片付かない。捨てるのが苦手。捨てた後困ることが怖いから。よく転びよく怪我するのにどこで怪我をしたのか覚えていない。
自覚がないまま療育というものがなかったからか、娘が生まれ、一歳半検診で見事なまでに療育対象になるまでは考えたことすらなかった。
息子はグレーだったのか、こちらは低学年までは忘れ物のあまりの多さで手がかかったものの(ほぼ毎日のように忘れていた。筆箱や水筒、上着や宿題、連絡帳まで多岐に渡る)担任の先生の方々のご尽力あって普通学級でのびのび過ごせている。
娘は数多の療育教室、言語聴覚士さんの手を借り、2語文しか出なかった幼少期を経て、小学校に入ってから一気に話すようになった。ひとの話はあまり聞いていないものの、支援学級で息子よりのびのびと楽しそうにひらがなを書いている。彼女の中身の成長と身長がシンクロしてるのかゆるやかだ。
私には今考えたらグレーだろうな、という息子と、子猫みたいに気まぐれな小娘の母だけど主人公の動きや気持ちは少し理解できる。今更発達障害などと言われてはいそうですかと言える親御さんなどいないと思う。いや、うちの子は違うのではないかというわけわからない自信と、まだこれからちゃんと伸びていくから途中なんだみたいな気持ちと、なんか理解できて腑に落ちる自分をまず受け入れたくない気持ちが湧き上がるから。療育手帳とか障害児とかいきなりどんどんきたってわからなくなるよね。
まずは親御さんが受け入れることができるまでは、個人差あるだろうけど時間がかかる。うちの子は普通だと思っていたけどそうじゃなかった、定型の子ではなかったという事実がドカンとくるから。
でも、そんな定型じゃない自分とうまく付き合っていけたらいいね。普通じゃないことを否定しないでただ見守ってくれる周りの人が増えてくれたらもっといい。主人公の子もそんな自分を否定しないで、うまく生きていけたらいいな。
-
0
リエゾン ーこどものこころ診療所ー