5.0
始まりがどうであれ、出逢えたのは縁があるから。
アレンが無作為に引いたカードは、地位も名誉も、お金もない田舎の小娘だったベル。華やかなドレス一着すら持っていないベルを選んだ後も、アレンは興味のない態度だったものの、冷酷そうに見えながらもそれなりに気になる様子。
ベルにはお茶会や作法やらマナーなどの知識はほぼ持ち合わせていなかったものの、自分の知らないことを素直に受け入れて、努力していく様子を見て、周りの家の者たちから変化していくのが楽しい。
そしてそれはアレンにも変化が生まれていく。
なんていうか、初々しいの。
ほら、すぐに押し倒すとかキスを交わすとかそういういきなり距離を詰めるような大人ではないのが、またいい。高校生くらいのうぶさがまたいいのよ。
手を差し出してつないだことはいいけど、いつ手を離していいのか分からなかったり、ドレスを贈ったことはいいけど、ベルに面向かって似合っていると褒められなかったりする。
それでいてけなげなの。自分用に誂えられたドレスではないのに受け入れたり、お菓子作りを楽しんでアレンにプレゼントして受け取ってもらえて大喜びしたりするご令嬢なのよ。
そんなふたりが少しずつ距離を縮めていくから、いつまで経っても可愛くてみてられるのよ。アレンの過去が悲しげなところが気になっているけど、その分ベルのお日様のような笑顔が包んでくれる。
あっという間に無料分読み切っちゃうの。それでいて、原作が探してもないからオリジナル。
作者の秋風きのこさんのInstagramも見にいくと、ふたりの素敵なイラストが満載!ぜひ!
コミックスまで揃えたくなる誘惑満載でこっちまで課金したくなるのよー。おすすめです。
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