侯爵令嬢がどこに嫁いだのか、同じ中央十二座仲間でも把握できないとか謎が過ぎるけど、何か特殊な事情があるんだろうか、ステッカー家は。例の象徴とやらの悪用を防ぐためとか?
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侯爵令嬢がどこに嫁いだのか、同じ中央十二座仲間でも把握できないとか謎が過ぎるけど、何か特殊な事情があるんだろうか、ステッカー家は。例の象徴とやらの悪用を防ぐためとか?
アネスは離婚の届け出に署名したけど、その後で姉上の訪問があったから、デボンは提出する時機を逸して、まだ離婚は成立していない。だから、ルワンに対し、彼女は己の妻だと言ったんだよね?
子供の誕生日会は身内の催しだったからともかく、よそからのお客様ーーそれもアネスの古巣の人々が相手だと分かった上で、お前はパーティーに出るな、仕切りはソフィアがやるって、いや、まあ、良いけどさ。対外的には、ソフィアはまだ愛人だというのに。
向こうは、領内に一泊させてくれ、と言っているだけなのだから、宿泊場所を融通して、宿屋に補助金出して、普通より良い食事を出させるか、お酒を付けるかするぐらいで良いのではなかろうか。破産したら、中央十二座どころではなくなるぞ。
爵位も継いでいないシリルは、ロランに逆らえない。
大口を叩いた手前、妻にも逆らえない。
で、元嫁に嫁に八つ当たり。
あの女! じゃないよ。
折角持参金を猫ババしたところで、新しい妻が浪費したら意味がないだろうに、付き合っている時に気付かなったのだろうか、彼女の派手好きに。
クロエの自己肯定感のなさは、父親のせいだよな。可愛らしいじゃ満足できない、美人じゃないと認めない父親の狭量さを真に受けて、いつも下を向いていたから余計に地味に見えただけで、ちょっと磨けばこれだけ光るのに。前を向くって大事だよね。
だから、顔だけで人を判断するなというのに。
本人が言い出さないと食事も出さないような暮らしをさせておいて、クロエは金が掛からなくて良かったとか、感性がひどい。
死ぬくらいなら処女をって、そうね、一度ベッドインしてたら、何か違ったかもしれないが、もう遅いの。
この段階で、アネスもステッカーの外孫だと、デボン達が知らないのは何故。公女が、アネスを貶めた侍女を締め上げた時、姉妹だと言っていたのに、報告を受けていないの? 結婚してから3年もたっているのに、デボンも、部下も、何をやっているのか。ソフィアはさかしら振っている割に、微妙にずれてるし。
デボンは当事者だからともかく、そこそこ目端は利くっぽいソフィアが、この男の中央12座復帰を信じているのは何故。この器の小ささでは、無理だと思うけど。
その通りじゃない(笑)。
誰だ、恋のレッスンの教本にBLを混ぜた奴は。
この期に及んで修道院行きに拘るサンドラが分からない。仮に成功したとして、同じ屋敷に殿下がいるんだから、取り戻しに行くに決まっているだろう。
もしこの人が、伯爵が言う「聡明で慈悲深い」女だったというなら、愛人時代に歪んだという事なのだろうか。
サンドラのマーガレットの言葉を聞いていると、「役立たず」なのは顔しか取り柄がない自分で、「卑しい」のは血筋の低い自分だと、自らの劣等感を裏返しているように思えてならない。
前妻の血筋の良さに対抗できるものがあるとしたら、美貌ではなく品格だと思うんだけど、育った娘がアレである。結婚前に既に子供を作っている事といい、サンドラって平民なんだろうか? 私だってド庶民の分際でこんな事は言いたくないが、やはりお里が知れるという事なのかなあ。
でも、一番悪いのは、彼女をここまで精神不安に追い込んだ旦那ではなかろうか。サンドラがリリアーナを虐待し始めた時に、伯爵が毅然と対応していれば少しは違ったろうに、ここまで無策に放置した夫は、本当に妻を愛していると言えるのか。
一家揃っての散財の原因も、結局はそこに集約されるのではなかろうか。折角借金を肩代わりしてもらったのに、返済せず次の浪費に走った挙げ句、更なる援助を求めて無理を通そうというのはもう立派な病気である。今で言う買い物依存症なんだろうな。
リリアーナを役立たずにしたのは、そもそもこの家族だろう。政略結婚の駒に使えなかったとしても、宮仕えに出すとか、それこそもっと早くに修道院に入れるとか(自給自足だから、色々と技能が身に付く)、やりようはあった筈なのに、その可能性を全部否定した。つうか、あの醜態を見た後で、マーガレットが完璧とかよく言えるものだ。リリアーナを日常的にいたぶった結果、娘の価値観まで歪ませて、あんな顛末を迎えさせたのだという事を、分かっているのだろうか。
そもそも、女性関係が煩わしいから、縁談から逃れるために形式上の妻を求めた男に、そんな色気たっぷりに擦り寄ったって、相手にされるわけないだろう、と言いたい。
多分、結婚式当日になって花嫁の交代を言い出したのは、「こんな結婚の申し出をするなんて、どんなロクデナシかと思ったけど、あんなイケメンなら私が結婚したい」とか姉が騒いだからだろう。イケメンだろうが、中身がロクデナシな事に変わりはないだろうに、大丈夫か。
自分がそんなだから、人と為りを度外視して、この顔面があればウィリアムを誘惑できる、と軽く考えたのだろうか。でも、美人にも種類があるし、好みの違いだってあるのに。社交界なんて嫌味の応酬だらけだろうに、堪え性もなさ過ぎる。
「聡明で慈悲深い」妻が、夫をさっさと戦線離脱しているのに失笑。一体、夫はこの人の何が良かったのだろうか。
リリアーナが出奔したとして、ウィリアムが代わりにマーガレットを娶る保証なんてないんだけどなあ。修道院だって、彼女はさらわれたんだ、本人の意思とは関係なく連れて行かれたのだから返せ、と夫から訴えられたら、無視できなくないか? 治外法権だから問題ないって事?
私の夫の妻が帰ってきた
017話
第 17 話