ぜらniウムさんの投稿一覧

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  1. 評価:4.000 4.0

    イラっとする理由

    著者の作品には周囲に迷惑をかけがちな女性キャラが登場する。

     動物のお医者さん…主人公の先輩、大学生
     おたんこナース…新人看護師
     チャンネルはそのまま!…新人記者
    彼ら(ふたりは社会人だが)は、未だ勉強中で、指導を受ける立場にある。
    本人たちもその自覚があり、時に納得できなくても、キッチリ叱られている。

    この「キッチリ叱られる」ことが非常に大切で、
    読者も「こんな子自分の周りにいたら大変だわ」と思いながらも、気持ちを落ちつかせることができる。
    クレームがある時、自分が怒るより強く、失敗した子の指導者(教師や上司)がその子を𠮟りつけたら、
    「まあ、まあ、そんなに怒らなくても。本人も反省してるようだし…」となる、アレだ。

    一方、本作の主人公は、物語の舞台である料理店のオーナーである。
    中身はともかく、一番偉い人である。
    オーナーよりお客様が偉いと思うのだが、そうは思っていないようである。

    読者がどんなにイラついても、「キッチリ叱られる」ことは無いのだ。
    これが「イラっとする理由」だと思う。

    • 0
  2. 評価:4.000 4.0

    SF苦手でも萩尾作品は別

    乗物・建物・文化等、想像しやすいほどよく未来。
    描かれているのは、植民地支配・選民思想・差別意識・民族紛争・権力闘争・縄張争い・故郷を追われた人々……
    それでも(それぞれが)何かを信じ、求めて生きていく姿。

    現実世界を舞台にすると、特定の国や地域や宗教など、いろいろと差しさわりがあるかもしれないが、
    SF世界にすると逆に言いたいこと(描きたいこと)言えるのかも。
    自分がこの世界に置かれたらどう動くか? と問いかけるのは、
    今この現実世界でどう動くのか? と問いかけるのと同じだろうか。

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  3. 評価:5.000 5.0

    半世紀前の作品、もはや古典の名作

    リアルタイムでは無いのですが、かなり以前に読んだこと有ります。
    それでも、イマドキの漫画とはかなりノリが異なるので、雰囲気に慣れるまで時間がかかります。

    まず絵柄は、デジタルでは無く、当然アナログですが、スクリーントーンさえほとんど使われていません。
    印刷でつぶれてしまうせいか、背景の書き込みも最小限度で、より人物に近づいた映像表現に感じます。

    特に人物像が、今とはだいぶ違います。
    「子供は子供」で、「大人は大人」です。
    誇張は有るでしょうが、少年たちはどこまでも少年で、騒がしく、無邪気で、悪気無く、それ故に残酷で…
    教師、校長先生、エーリクの弁護士、母の婚約者 等々
    大人たちは、いつでも子供たちを守り、導きたいと努めています。
    鞭で手をたたこうとする(多分当時でも)時代遅れの先生も登場しますが、彼でさえ、生徒の事は心配しています。
     ※ユーリの祖母は例外

    あらすじを表現するのは難しいです。「BL」というとなんか違います。
    何とも比べようも無い、あの年代特有の「少年」の「愛」です。

    • 0
  4. 評価:4.000 4.0

    自分と正反対、だから楽しい

    女性は、金銭的に裕福で、美人で、才能が有って、気が強い。男性は美形でチャーミング。

    著者の描く女性キャラクターは、一部(砂の城:ナタリーなど)を除き、大人しくても気は強い。
    言いたいことは言うし、欲しいものは取りに行く。

    どのキャラクターも魅力的。
    女子高生の二人が成長していくのはもちろんだが、
    主人公の叔母?も「見かけだけ」から「実力派」へと変身する。
    彼女のマネージャーも強く賢く、職場にいてほしいタイプ。
    主人公が好きになる男の子もライバルをはじめ、周囲からの刺激を受けて、カッコ悪い思いもしながら、
    イイ男に近づいていく。
    映画監督も、チャラい小説家も、見た目に似合わぬ一面を見せてくれる。
    主役の男の子の母親は、もっと出番が欲しいくらい「美人で、才能が有って、気が強い。」
    これこそは、一条作品のキャラクターと言える人物。

    自分とは正反対、だから読んでて楽しい。
    これって、男子が「強い主人公が次々敵キャラを倒していくバトル漫画」が好きなのと同じなのかな?
    自分を重ねることなく、思いっきりヒトゴトだから楽しい。これだから、少女漫画はいくつになってもやめられない。

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  5. 評価:5.000 5.0

    似鳥ユキエは実在する

    漫画だからと安心してはいけない。 似鳥ユキエは実在する。
    知人の看護師(複数)から直接聞いた失敗談には、もっとエグイのがあった。

    とは言え、心の内をさらけ出すのは漫画だから表現できることで、
    実際は口にも顔にも出さずに(ましてや手も出さずに)看護師さん達は我慢しているのだ。

    主人公の行動を見ている分には笑えるのだが(あくまで他人事でかつ漫画だから)、
    患者を中心に目を移すと、途端に切なくなる。
    ある程度の年齢になると、自分や身の回りの誰かと重ねてしまうせいだろうか。

    似鳥ユキエが実在するとして、製昨年代を考えると、今頃彼女も50代。
    婦長さんになっているのだろうか?
    ……ちょっと怖い。

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  6. 評価:5.000 5.0

    意味を求めちゃダメ

    全力で、真面目に、ふざけてる、作品です。

    この作者さんは「パトレイバー」で超メジャーになったと思いますが、
    この作品はいい意味で「プロっぽくない」「同人誌的」「部活のノリ」が感じられます。

    世の中に受けるかどうかじゃなく、自分が面白いと思うかどうかで描いてるというか。
    (勿論読者を置き去りに、独りよがりで描いてるわけではありません。念のため。)

    「パトレイバー」のメカニックやバトル部分より、『閑話休題』部分が好きだった人にはおすすめです。
    自転車・掃除機・炊飯器・野球のバットやグローブ…周りにあるもの全てで遊んでる。
    怒られそうなこと、考えつくこと迷わず描いてる感じです。
    部活を中心とした学校行事を色々取り上げているので、自分の生活と比べてそのばかばかしさが一層際立ちます。

    意味を求めないで、ただただ読んでる時間を楽しんでください。

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  7. 評価:5.000 5.0

    タグにある通り「キャラが魅力的」

    これは番外編ですが、十分楽しめます。
    本編は、歴史的な出来事や人物が多数描かれているため、何の予備知識なしに楽しめるこちらの方が、むしろおすすめかも。

    人物の書き分けも素晴らしく、衣装だけでなく、顔の造作も地位や性格を表現しているのはさすがです。
    美しい人は男女関わらずあくまで美しく、可愛らしい人は可愛く可愛く。
    お姫様の塗り絵が大好きだった元女の子なら、無理なく楽しめる木原ワールドです。

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  8. 評価:5.000 5.0

    波津さん作品要素の詰まった 初期短編集

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    表現方法いろいろの短編集

    怖くない少しだけホラー要素のあるしっとり系
     →不思議な猫は、波津さん作品の重要な要素です
    東京の下町ちゃきちゃきのおじいちゃんが出てくるコメディ
     →お茶目なおじいちゃん達は、波津さん作品の常連キャラクターです
    愛する人の死を受容れられない女性がエンバーミングを利用する、現実可能なある意味一番怖いお話
     →どうやって死を受容れるか、波津さんは様々な手法で描いています
    仕事に没頭するあまり、夫とすれ違う女性もいます
     →一般的な女性と異なる趣味嗜好を待つ女性、波津さん作品で多く見られます
     →他国の古い文明へ興味を持つ人は男女関わらず大勢登場します

    つまり、この初期作品集を気に入った人は、波津さん作品はほぼほぼ好きになる…ってことかな。
    どうか、一人でも多く波津さん作品にはまってくれますように
    (そうすれば、ほかの波津さん作品も掲載されますよね)

    • 1
  9. 評価:5.000 5.0

    お猫様

    登場人物(?)はみんな訳アリっぽい
    それをエラい順に表記すると
     猫(絶対普通の猫じゃない。 人語を話す? ご近所猫の顔役。 必ず書生君に頭突き喰らわす。)
     小説家(過去に何かあって、今に引きずっている? 飄々としているが、ただのスットボケじゃないと思う。)
     書生(本作の主人公だと思うのだが、主張弱め。 現在進行形で家族と問題有りか?)
    女性から送られてくる手紙に記された不思議話を基に随筆を書く小説家。
    その文章を清書する書生。
    全部解ってるよとでも言いたげな猫。
    主要人物だけでなく、世の中もあやかしの存在を認めている世界観なので、
    「昔はこんな事ほんとにあったかも」「今も自分が気付けてないだけで存在するかも」と、
    不思議世界に浸れます。
    まだ始まったばかりで何も謎は解明していませんが、その分続きが楽しみです。

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  10. 評価:4.000 4.0

    全話無料! 今のうち! とにかく読んで!

    なかよし(講談社)→ りぼん→ 別マ→ ぶ~け→ コーラス(集英社)と進んだ私には、
    白泉社作品に触れる機会はあまりありませんでした。

    この作品の扉絵を見た時にも 「白泉社」らしい可愛さだなあ、ぐらいの感想。
    大量無料(というか、全話無料)だし、試しに読んでみるか、と読んでみると……

    ※※まだほんの数話しか読んでませんが※※
    面白い! 現代との混ざり具合絶妙な和風ファンタジー
    主人公の男女は作者さんが一番描きやすい顔なんだろうけど、
    その他のあやかし達が可愛い!(いい感じの気持ち悪さもある)
    話も単純なドタバタではなく、成長物語的な部分やしんみりエピソードもありそう。
    毎話読むごとに、続きが楽しみ。
    とにかく、読んで欲しくてレビューしました。
    他の白泉社作品ものぞいてみようかな。

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