5.0
ユーモラスな異色作
スパイ同士の大人の男女の駆け引きも入ってくるが、これは小学生あたりにはよくわからん世界だと思う。すごくかっこよかった。色っぼい女性ハッカーの「私は昨日食べたからいいわ」という台詞がやたら印象に残ってる。
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624位 ?
スパイ同士の大人の男女の駆け引きも入ってくるが、これは小学生あたりにはよくわからん世界だと思う。すごくかっこよかった。色っぼい女性ハッカーの「私は昨日食べたからいいわ」という台詞がやたら印象に残ってる。
登場する女性が全員美形。園子(ヒデロー)、かし子さん、トーイの妹、トーイママ、ヒデローママ、そしてニヤ。(ニヤのお母さんも)。それぞれ全然違うタイプで、魅力的。物語の後半の方、ニヤが猫のにあを探しに行く回が好き。
マガジンはまずこれから読んでたなあ。連載週刊誌の巻末のギャグ漫画って、下品とかシュールとかほっこりとか不条理とか色々あるけど、これはタイトルも内容も直球で、そこが良かった。
香ちゃんが男に間違えられるというのはちょっと無理があるけど、やはり北条司氏が描く女性は皆清潔感があり瑞々しくて美しい。殺し屋のセクシーお姉さまや車椅子の美少女など様々な女性が登場するが、皆、どこか品がある。学生の頃リアルタイムで連載を読んでいた世代なのだが、あの頃のジャンプの連載はどれも軒並みアニメ化されて、それも毎週見てたなあ。ケンシロウとキン肉マンと遼さんが全部同じ声優さんで、なんか妙ーな違和感があったのを覚えている。最近だと、「きのう何食べた?」のケンちゃんにとって、初めて会った時からシロさんのイメージが「シティハンターの遼さん」だって言ってたのがツボにハマった。(ケンちゃんのケータイの着信音も、シロさんの番号は「Get Wild」)。あの頃、強くて優しくて時にクールで影があってそしてスケベな遼さんに憧れる女子(男子も)はホント多かったんだよ。
力石徹がほぼこの漫画の半分とさえ言える。NHKの大河ドラマのダブル主演の片方の大スター役者が突然亡くなったような、その後最終回までの長い長い時間にずっと大きな穴がポッカリ空いたような。もうその後、どんな代役も、特異なキャラや役者を持ってきても、埋められない。力石はカッコ良すぎてスターすぎる、梶原一騎氏の美意識の権化のような漫画界唯一無二の不世出の男。さあここから、ってとこで、死をもって永遠に、何をどうしてもどんなことをしてもジョーが越えられないライバル。永遠にジョーの中でカッコいいまま棲み続ける、憎いあんちきしょう。
ジョー、これも勿論梶原一騎氏の創造した人物なのだけど、育てたのは、あの目を与えたのは、ちばてつや氏。ジョーという人間は、おそらくボクシング以外何も出来ない。この人は天才だから。彼がサッちゃんと退廃的な喫茶店で語り合うシーン、その瞳の暗さが今も印象に残っている。本当のジョーはいつもこんな虚無を抱いた男なのかもしれない。しかしちばてつや氏が描くジョーの横顔…常に、いつも、どんなジョーも、あの目をしている。「あした」を見つめる目だ。強い風に吹かれながら、光を、あしたを、探して歩く者の目だ。野蛮で反抗的で不器用で無秩序な、愛すべき男。もし力石が生きてたら、そりゃ葉子お嬢さんもどっちか迷ったことでしょう。でも、力石とジョーの2人に、葉子さんなんか目じゃないくらいメロメロだったのはやっばり白木会長だと思う笑。若さに対する眩しさもあるんだろうけど、白木会長がなりたくてしょうがない姿、男が惚れちゃう憧れの男たちなんだろうな。ジョーのインタビュー記事の写真を見せられての感想、「む いい男じゃの」。どんだけ激推しだよ。
「真夜中のやじさんきたさん」は、いけないお薬を摂取してるような、絶対に戻れないどこかへ連れてかれちゃうような、圧倒的なヤバさがあったが、さてこれはどうだろうか。この2人、面白いことに、ヤバいのはラリ中のきたさんじゃなくて、実は普通の人のやじさんなんだよね。
画面の徹底した統一感(特に線のタッチ)に最初驚いたが、背景やモブまで全て作者本人が描いてるのだと連載中のマガジン特集インタビューで読んだ気がする。アシスタントさんに描かせると微妙に絵が違ってしまうのがどうしてもダメな人らしい。(だから主要キャラと背景が全く違和感なく同調していた鳥山明氏の作品のアシスタントの人は、やはりとんでもない逸材だったのだろう)作品としてはいかにも中世が舞台の冒険ファンタジーで楽しそうなのだが、なぜかハマらず、途中で私は読むのをやめてしまった。絵は好きなんだけど、何かが違ったのだ。あと、「色欲」のメガネっ子の過去が明かされる回があったけど、うーん、これで「色欲」ってことにされちゃったのか…うーん、最終的な現場状況を見た周りの人が色欲って決めたんだろうけどさ…笑 でも、ロマンチックな騎士の物語にどハマりしてるピュアなお姫さまの夢を叶えてあげるところは、すごく良かった。
そもそも日本人のデフォルト気質は「和を以て尊しと成す」だから、FWというポジションの最大にして必須の特徴(エゴイズム)を発揮できる選手は非常に生まれにくい土壌だろう。そして多くの日本人にとってスポーツは学校教育や地域コミュニケーションの一環だから、チームプレーとかワンオブオールの精神を育てるのに夢中で、エゴイズムなんて教育上絶対NGのとんでもない理念だ。ましてや、サッカーがドン底の貧困からのし上がるための唯一の手段である南米大陸の猛者たちとはそもそもの気合が違う。この一点を取れなければ、得点、それだけを追い求める人間🟰エゴイズムの塊のストライカーを作るとなると、日本は強制的にここまでしないと確かにダメかもしれない。
車田の前に車田なし、車田の後にも車田なし。たとえば新谷かおるや松本零士などと同じく、美形を描かせるとどれもうっとりするほどの美しさなのだが、どんな系統にも当てはまらない唯一無二の独特なクセつよ絵である。
初期の頃の沙織お嬢様がガチな性悪女で「コイツこれで本当に女神の転生かよ」なのはファンの間では言ってはならないお約束である。少女の頃に既に完璧なSMの女王様状態で、乗馬服姿でムチを持って「誰か私の馬になりなさい!」って城戸家の孤児たちに叫んでいたシーンが車田先生のご趣味全開の極みであったな。もちろん、そんなドSっぷりに憧れるドMのガキもいて、自ら進んでお嬢様にまたがって頂いてドキドキしてやがったな。
あとアンドロメダ瞬、美形なのは別にいいんだが(コロシアムの観客席モブから「なんて美しいの男の人とは思えない」とまで言われる)、そっくりさん多すぎだろ。デスクイーン島の美少女エスメラルダと実の弟が瓜二つ、というのは一輝お兄ちゃんの闇堕ち時の重要なキーマンとして非常にナイスな設定だった。しかし、シリーズを重ねるたびに、え、あの人も瞬にそっくり?え?ちょっと待って、こっちの人もそっくりなの?ってなったわ。
アニメでも洗練された美しいタッチのキャラクターになっていて、女子からも熱狂的な人気を得ていた。でもアニメには「プラスチック聖闘士」とか、おめえら星座もギリシャ神話も1ミリも関係ないだろって感じの独自キャラが出てきて、あまりの安っぽさに驚愕した記憶がある。他にもなんかアルミ聖闘士とかステンレス聖闘士とかなんちゃら聖闘士とか出ていた気がする。氷河のお師匠さんもクリスタル聖闘士とかになってたしな。いや、金銀銅で頼むよ。シンプルにカッコいいから、その方が。
あとは生き別れとなっている星矢のお姉ちゃん問題だが、後半結構ダレてくる頃にチラホラこの設定が再登場する。もういいじゃん●●さんで、と読者がなかば投げやりに思ってしまうほどのどうでも良さである。
黄金聖闘士十二宮篇までは本当にワクワクするし、次のクロスの造形はどんなか楽しみになること間違いなしなのでオススメ。
「フッ」「笑止な」「なにい!?」の3つのワードだけで全体の半分くらい読み進めることができる漫画。吉本新喜劇の舞台に匹敵する伝統美がそこにある。
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