赤い雲さんの投稿一覧

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11 - 18件目/全18件
  1. 評価:3.000 3.0

    懐かしい

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    これも途中でやめて全巻読破できなかった。私にはこの絵とストーリーに入り込めなかった。巴を愛するイケメンによる銃vs弓矢の構図(お好きな方にはたまらんのでしょうが)、私はここで読むのをやめました。どうしても私は、カッコいいシーンを描くための設定のための設定とか展開には、それ相応のリアリティと画力を求めてしまうたちなので、イマイチ酔えなかったというか、逆にしらけちやったんだよなあ。マンガだからそこら辺はいいじゃん、じゃなくて、マンガだからこそ、そこは大事なのだ。
    上総の少年時代を描いたスピンオフ作品、虐待とそれに壊される心と身体、それを乗り越えて生き抜く様を描かずにはいられない何かが、この作者さんの根底にある。ディストピアのサバイバル物から現代日本が舞台のミステリーまで、必ずそれは重低音のように作品の根底に流れている。

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  2. 評価:3.000 3.0

    構想は凄いと思うのだが

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    作者の根本的理念や精神状態や世界観が作品の土台をつくる。田村由美さんワールドが好きな人はそこもまた魅力のひとつなのだろうけれど、なかなかグロテスクだ。夏Aの育成施設を統率したトップの頭の中は完全に病んでいる。極限状況下にあるからこういう思想の有能な指導者に運営を任せるのも仕方ない?いや、膨大なコストと時間かけて大勢の子供育てて、その中のたった7人に絞りこんで、その7人全員、最後にメンタルボロボロにして未来に送り込む、っていうのはまともな統率者のやり方とは思えない。最悪手の方法だ。「これに耐えられたんだから未来でどんな過酷なことも耐えられるだろ?」というマッドな思想の振り落としとその結果(目が虚ろな夏Aメンバー〉を、作者はあえて描いたんだろうけれど、私的にはリアリティが無い。極限状況を生き抜くというのなら、何よりも精神状態重視だからだ。宇宙飛行士の選抜でも重要視されるのは生死を問われる状況でのストレス耐性だが、夏Aどう考えても異常。覗き同然の監視カメラつけられてるし、脱落して施設を出される女子生徒の末路がグロ。究極のリサイクル。発想そのものがやばい。覗きをしてたようなクズ教官を夏Aの付添いにしたのにもとんでもない悪意を感じる。生徒達に報復をさせるためだけに送り込んだとしか思えない。そういう発想の持ち主が国のブレインに立ってるから、セブンシーズ春夏秋冬の選抜方法に根底には人権尊重という理念はない。四季のチーム全員、無作為に選ばれたとか言ってそうでもない(権力者や縁故の子女が入ってる〉のも結構ガッカリした。私ですらガッカリだから、涼と安居の気持ちもわからなくもない。それにしても貴重な35人中、夏B7人が本当に適性があるかも調べてないし装備がリュック一つだし。コールドスリーブできるなら第一にやることは人と一緒に大量の食料と水の保存だよ。コミュケーションやチームワーク構築や社交性って能力が宇宙飛行士選抜では重視されるんだけど、そしてむしろ技術や経験よりサバイバルには大事なのだけど,ちゃんと調査して選抜したとは到底思えない。その能力が足りなくても極限状況下なら否応なく開花すると思ったのか。
    けなげでガッツ溢れる登場人物たちの交流も、感動的なセリフやシーンも満載なんだけど、時々この世界観は気持ちが悪くなった。

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  3. 評価:3.000 3.0

    懐かしい

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    この作家の作品は、歴史的人物に題材をとったストーリーや、ディストピアを生き抜く人々といった、スケールの大きなド直球物が多い。大上段に構え、真正面から壮大なテーマを語る少女マンガでは数少ないエンタテイメントなのだが、なぜか私はいつも途中で飽きてしまって、ひとつも読破できていない。「巴がゆく!」「seven seeds」など、主軸となる登場人物が皆同じタイプなのも途中で止める原因のひとつかもしれない。岩館真理子さんの作風を思わせる、劇的に絵柄が変わった「ミステリと言う勿れ」も、霊視とか幻覚で読者をミスリードさせてきたあたりでこれじゃなんでもアリになるじゃん、とつまらなく感じてすぐに読むのをやめた。
    この「BASARA」はストーリーや対立構造がとてもわかりやすい。が、深みがない。例えば「民を救う運命の子」という設定だけれど、この救世主伝説の根拠はなんだろう。ここまでの民間信仰があるからには、文明が途絶えてわずか300年の間に日本の村落に根付くだけの宗教の存在が無ければならない。それが生活や習慣の中に入り込んでなくてはならない。儀式でもモニュメントでも経典でも偶像でも装飾でもいい、それが村落の生活様式の中に描かれてなければ説得力が無い。ご存じ「風の谷のナウシカ」は文明社会滅亡後の世界で生き残ったわずかな国々での信仰や神話や伝承に彩られた物語である。また、統治者が民を統治する道具としての宗教も示唆されるし、ある国では僧が将になり戦場において手腕を発揮する。その生活様式や背景の描写に複数の宗教的モチーフが感じられ、土地にまつわる予言とそこに現れるナウシカの存在にリアリティを与えている。
    BASARAの「運命の子」という言葉は、言ってみれば言葉だけのモノだ。そこに美しい青年少女が耳触りの良い台詞を聞かせてくれるラブストーリーの背景としてその設定があれば、リアリティがあろうがなかろうがそれでいいのである。残念ながら、この作者の描く作品はどれも、
    現実に作者の手に届く範囲だけのモノで固められた「未知の」世界、
    という感じがするのだ。
    残念ながら、私はそのどれもに途中で飽きてしまった。このことを言語化するのはこのレビューが初めてだ。
    しかし、このマンガの連載当時の頃を「懐かしいなあ」と思い出したので、星は3つつけました。

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  4. 評価:3.000 3.0

    推しはやっぱり忍くん

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    あー、いかにも80年代!リアル連載時の時の年齢の私は絵柄があまり好きではなくて、時々単行本を本屋で立ち読みするだけだったかな。少年漫画と少女漫画の中間くらいの絵だなあと思ったのを覚えてる。作者の書き込みのツッコミや、ぼやき台詞がやたら多いせいか、画面全体がうるさい感じで、この漫画は読むのが苦手だった。唯一、忍先輩の話の回はきっちり読んだ。高校生にしてこの権謀策士っぷり、黒幕ぶりは凄い。ロクでもない複雑な名家に生まれついたせいもあるのだろうけど、こんな若い頃から表と裏の顔を使い分けて、打算と策略で人間関係を構築している、とんでもねえタマである。光流だけがそれに気づいて明るい方へ引っ張り出してゆくんだよな。フラワーデストロイヤーの「夏の牙」にもそんな独裁志向のやばい男の子が出てきた。この作者さんは、この手のちょい危険なキャラクターが最も輝くと思う。

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  5. 評価:3.000 3.0

    第一話だけなんとなく読んでみたら

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    端正な線の絵なのに、見事なまでにドロッドロ。視点の違いで読者のミスリードを誘う見事な展開。登場人物たちが自分に都合よく世界を見ているだけなのだが、さもそれが真実であるかのような語り口が素晴らしい。一気にそれがオセロのようにひっくり返される瞬間がクライマックスなのだが、そこに至るまでの居心地悪さが、アガサクリスティの小説みたいだ。ただ、視点持ち回り制の中で父親の視点だけが無いから、それが残念。どうしようもない父親を創り出した古い家の構図は、そのまま主人公の弟と母親の関係に当てはめられる。弟は男の子だからという理由だけで甘やかして育てた結果、どうしようもないクズ息子に育っている。そして父親も全く同じように育てたられたと容易に想像がつく。しかし、家で自分のことを何一つやらない、妻を労わることもしない、実の母親に罵倒される娘を庇いもしない、弟ばかり贔屓して叱ることもしない、そんな男が、学校で子どもを導く教師?ちょっとリアリティに欠けるかな。普通ならとっくに離婚されてるだろうし、学校でも嫌われてると思う。そこらへん、掘り下げて欲しかった。あと、クズの弟の内面も。口先だけの自己愛男だということはわかったのだが、女の話だけにしないで、コイツの断罪もして欲しかった。将来、クソ親父と全く同じになるのか、そこまで見せて欲しいな。コイツのクズ加減は、「姉ちゃんの性格はよくわかってる。承認欲求が強いから、自分こそが母さんの世話をしたいはずだ」と全部自分に都合よく確信して押し付けようとしたところにある。いや、こいつホント、母親も姉のことも微塵も心配してないよね。金にもだらしないようだし、弟の嫁はすぐに逃げ出した方がいいぞ。
    第二話以降はあまり興味を惹かれなかったので読むのをやめた。既婚男に騙されて付き合ってた女が法に訴えようとしてる導入部…なんか萎えました。

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  6. 評価:3.000 3.0

    私には絵が合わなかった

    全ての漫画に共通するけれど、絵だけは人の好みがきっぱり分かれます。漫画だから致し方ない。とりあえず私がバレエ漫画に求めるものが、ここには無かった。レビュアーさんの中には有吉京子さんのSWANを例に挙げてる方がいましたが、あれは別格です、SWANの絵はもうほとんど美術館クラスの代物です。ただ、バレエ漫画を読みたい人の多くが既にもう「SWAN」や「アラベスク」を知っていて、無意識にあの画力と同レベルを期待してしまう、そのことだけは覚悟しておいて間違いないのです。しかし尚、それでも全ての、「バレエ漫画を描きたい」漫画家さんは、その志を止めずに書き続けていって欲しい。ダイヤモンドは最初はどれも土に埋まってます。掘って掘って掘りまくり、磨きに磨きあげなくては、ダイヤモンドにはならないのです。

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  7. 評価:3.000 3.0

    途中までは良かったが

    中盤ちょっと失速し、作者が間違った方向性に踏み入れてしまったのか、やたら大がかりなストーリーに入ってしまった。そして終盤、あからさまに「これあと何回で打ち切りが決まってるんだろうな」とわかってしまうくらいの巻きが入ったやっつけ展開。キャラクターはどれも魅力的。アニメ化にもなったくらいだからエンタメ性もある。でも、読者を物語に深くのめり込ませるための世界観とその作り込みが浅かったと思う。

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  8. 評価:3.000 3.0

    カイが美しい

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    カイのライバルのメガネ君が闇落ちするあたりで話が停滞してちょっとダレる。カイは天才ゆえに他人の才能への嫉妬というものが一切ないので、メガネ君が代わりにダークサイド役を全部引き受けてる感がある。また、登場人物の顔、どんなに優しそうなイケメンのおじさまや天使のような美少年でも、頭の中で考えてることが結構ドロドロの打算だらけの性格悪いヤツだったりする笑 単行本限定のおまけの話だけれど、パン・ウェイの独占インタビューは「ちょっとくどいな」と思った。

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