5.0
ルースの立ち位置が絶妙
多くのレビュアーの方が書いていらっしゃいますが、本当に絵が綺麗。特に、時とともに移りゆく空の色の変化を、下へのスクロールで堪能できるシーンなど素晴らしい。マクシーの髪型や宝石、ドレスのディテールも細やかで、毎回楽しみです。小説が先に発表されていることを知らなかったので、いい意味でこの漫画の絵と世界観に没入できました。(小説版の方の表紙を見て、「『ぼくの地球を守って』の木蓮と紫苑に似てるなあ」「マクシーはちょっぴり気が強そうな感じだな、なんか違う…」と。私の中では、漫画版の華奢で儚げなマクシーのイメージで脳内固定しています)また、小説版の表紙もですが、扉絵がウイーン世紀末に活躍した画家のクリムトぽくて、そこもまたロマンチックな中世のファンタジーにマッチして素敵だと思います。まだ22話までしか読んでませんが、(お城の改修が終わったあたり)ここまでの物語の感想は、わかっていてもハラハラしちゃって止められません。そしてこれだけは言いたい、リフタンのカッコ良さはやはり凄い。もうガチで男前大賞2024アワード決定。独占欲強すぎて、今だと「やばい夫」なところもありますが、「このヒトも色々あったんだろうなあ…」と思わせられます。バナー広告を見ると、これからルースとマクシーの仲を嫉妬して一悶着ありそうですので、チョット楽しみです。魔法使いのルースは嫌味や皮肉ばっかり言ってるけれど、リフタンに負けないくらい面倒見の良い、イイ人です。図書館住み付き仲間として本の話でマクシーと盛り上がることも出来そうですね。そして実は、マクシーが反抗的な態度を取ったり弱音を吐ける、つまり自分自身をさらけ出すことが出来るのは、今のところルースただ一人だけ。なぜかルースには初手から遠慮なく怖がることもなく言い争える🟰これって結構凄いことで、他人への恐怖心を持つマクシーにとって本当に稀有な存在です。でも、それってリフタンこそがそうなりたいと熱望していますよね。ここがマクシーの切なさで、「愛してる人には絶対に知られたくない」→リフタンにしてみたら「夫婦なんだから何でも話せよ」なんですけど、リフタンにはそれが出来ないマクシーの気持ち、よーくわかる。そう、ルースみたいな人には言えちゃうのよね。ルースも賢い人だから、その辺わかってるんだろうな。マクシーがどうリフタンに心を開いてゆくのか、これからとても楽しみです。
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オークの樹の下