高校生になってどんどん行動範囲が広がって、「知らないところで知らないことをしてる」ハルタ、マヤとつるんでナンパしてたりするらしいハルタ。そして、「猫のキス」をするようになったハルタ。自分のことを「一番好きな女」と思っていたことがわかったハルタ。
でも、カンナが一番心を許して近しく感じていたのは、お絵かき帳をもって「カンナちゃん」と遊びに来ていた幼馴染みのハルタで、付かず離れず自分を守ってくれていたハルタ。それが恋心に変わり始めたかどうか確信の持てないところで逝ってしまって。
仲直りした3人で行った弔いの花火の帰りに見た夢。
3人の亀裂が修復され、カンナの孤独が解消に向かったことに安心したハルタが、悩みなんかなかった幼い頃の無垢なハルタの姿に戻って、恐竜の背中に乗ってようやく成仏していったんだね。
ひとりぼっちになったカンナをハルタが心配しているだろうことは、それが心残りになっているだろうことは、カンナ自身もよく判っていたはず。彼女のなかで、夢か現実か判らなかったハルタの死を受け入れることができた心象風景なんだろうな。
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潔く柔く
018話
潔く柔く ACT2(10)