あゝこの人はこんな人だったな〜、と斜め下に目線を落としたヒロインの表情が秀逸。人はそうそう簡単には変わらない、変われない。
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あゝこの人はこんな人だったな〜、と斜め下に目線を落としたヒロインの表情が秀逸。人はそうそう簡単には変わらない、変われない。
うまい、この流れ。学生時代文芸部で小説家を夢見て同人誌を創った仲間たち。元妻はその一人だったけど九条ちひろとは別人。「ちひろ」という名前で女性と思い込んでしまった、私のジェンダーバイアスだ。男女共通の名前は数多あるが、文脈から作者の意図に見事に引っかかってしまった!「キャベツ畑でつかまえて」に即著名な小説を思い出して思わず笑ってしまった。
バーでの信一と一葉の再会、一言のセリフもないのに表情だけで伝わる!こんな場面を描ける漫画家他にいる?
二重の衝撃だわ!亡き父に婚外子がいたということ、その青年に異母弟とは知らずにトキメキを覚えたこと。
好意を示すアルバイトのヒロインを突き放そうと放った言葉かな。ネットで見ていた小説の作者は多分元妻のようだから気持ちの上で複雑な感情もわいてきただろうし、目の前の若者への言葉がきつくなるのもわかるような。
17歳の女子高生が店長の気持ちや立場を察するのには無理がある。コーヒーに砂糖を入れるシーンで店長は若かりし頃の思い出に戻る。自分も通ってきた道だけど、いまは目の前の若者の純粋さと眩しさにたじろぎ守りの姿勢に入る。同じ男でも加瀬の狡猾さと比べると店長をためらわせるのは年齢差だけでは無い。彼の人となりと誠実さなのだ。ヒロインが惹かれたのもそこなんだと思う。
人物のそれぞれの表情が豊かで的確に描かれていて上手い。ギャグほど大げさではなく、それでいて心情が読み取れる描き方で思わず笑ってしまう場面も。
空を見上げた顔を下から見ての鼻とアゴの描き方にキュンときた。変かな?中々見ないよ、この角度の描き方。ヒロインの心理を映しているよう。
担当編集者が既婚者だと知るの遅すぎない?速攻子どもの有無を訊く無神経さ!あれだけDVに苦しんだ過去はどこ行った?晶の性格破綻してる!
絵はイマイチだなと読んできたが、この回は迫力があり引き込まれた。周囲のパパラッチは警察や救急に連絡はしても直接介入は期待薄なのがこれまでの現実に起きた大きな事件の現場で示されてきた。報道が最優先で、衝撃的であればあるほど注目されるから。
35歳の迷子たち~女の幸せってなんだっけ?~
005話
第2話 数字の呪い(1)