ジェニットは、小さい頃から家族と呼べる人は伯母さんしかいなかった。シロおじも所詮は伯母から頼まれたおじさんで血縁者ではない。イゼキエルと兄妹のように育てられながらも、やはり本当の親子であるシロおじとイゼキエルをずっと羨ましく思ってたんだろうな。さみしいと思う幼い愛情の向けた先は、シロおじから聞かされる父の陛下(本当は叔父)と妹のアタナシア(アタナシアはジェニットを妹だと思ってる)にずっと会える日を待ち望んでいたんだろうな。
だから、本当に紳士様の言うようには考えていなかったのかもしれない。
アタナシアから見ると、ジェニットは自分のことばしか考えていないのかもしれない。実際そうだと思うし、彼女は今小さい頃からの陛下と妹に会えて幸せというところで舞い上がって、アタナシアの境遇なんて考えが及ばないんだと思う。彼女はそういう人なのかもしれないが、彼女の今までが常に愛情に満たされずとても淋しいものだったのかもしれないな。地獄みたいって、言ってたし。
さて、ジェニットは紳士様の瞳の色に気がついたよね?そこから皇族、つまり自分の血縁者というところに考えが及ぶかな?
まぁ、それよりも紳士様の思惑通り、アタナシアへの猜疑心に心乱されてるから、そのことは忘れちゃうかな(苦笑)
多分、紳士様はジェニットが気づいたこと、知らないよね?
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ある日、お姫様になってしまった件について【タテヨミ】
066話
ある日、お姫様になってしまった件について【タテヨミ】(66)