5.0
ギフト券を頂いたので読んでみました。
生贄として神様に嫁ぐと言う似たような設定の作品か・・・と最初は思っていましたが、死神と言う、所謂お参りするような神様ではない対象が、本当は通常思われているような位置付けではない所、解釈が違う角度からと言うのも興味深く、当のご本人死神八雲様も、命を吸い取るような恐しげな雰囲気など全くない、むしろ透明感のある澄み切った心の持ち主で、とても好感が持てます。
主人公の設定はややありがちな面もありますが、育ちのよさゆえの、自分に対して理不尽に接する人達を心底憎めない心の清らかさが、余計に健気さと不憫さを誘います。
まだほんの出だししか読んでいませんが、主人公が、ほんの僅かな境界で、これまで生きていた世界とは全く別の場所にいながら、本当の心の安らぎを感じながら大事なものを見つけられる事を切に願うばかりです。
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