二人のシーンがないにもかかわらず、読後がスッキリするのは、
隠花の疑いが晴れたきとと尚雲が彼女を傷つけた人たちを探し出し
智鶴様、御みずから相手を処する行動に出てくれたからかな。
短刀に映る智鶴様の瞳に、私の女に一体何を、沸々と込み上げる憤りと
感情を押しころした気迫のようなものを感じました。まるで、一本筋の通った
任侠の世界を垣間見るようで、冷酷無比ではあっても胸がすく思いです。
隠花が事前に誕生日を知っていたらどんなお祝いをしたでしょうかね。
純粋すぎるがゆえに、後先考えない言動で自ら危険を引き寄せることに
なるんでしょうけど、
思慮深く俯瞰的に見極め、相手の動きを的確に読み、目的を果たすために
いま何かするか、どう立ち回るか、先を見越し全体調和で判断できる智鶴様とは
対照的に、浅はかで愚かしく猪突猛進的な隠花は、そこが欠点でもあり
智鶴様には魅力的にうつる美点でもあるんでしょうね。
ついつい守ってやりたくなる、囲ってやりたくなる、それ以上に
智鶴様やその周りには決していないであろう隠花の
何ものにも屈しない強さと逞しさ、何より澄みきった純真さに
理想を追い求めているようでもありますね。
忠臣たちからも何かされそうな様相にこれからますます目が離せません。
智鶴様のスクショを眺めつつ1週間を楽しみに待ちます♪
早くこいこい、うれししあわせ金曜日♡
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暴夜【完全版】
044話
第43話