公爵がお目出度すぎて、もはや哀れにすらなってくる。
幼くして両親を失った時に、周りに人材がいなかったことは不幸だった。
でも、本人の言うようにちゃんと学んでいたなら、責務から目を背けなければ、ここまでにはならなかったはず。
そう思うと本人の資質だろうが、執事を始め、彼よりも年嵩で導くことができたはずの使用人達の罪も重い。
ヒロインは最後にチャンスを与えていた。
彼女を公爵夫人として遇し、訪問者の接待を任せていればこうなる前に止められた。そのことを彼も使用人達も理解できるだろうか。
心有る者が一人でもいれば、ヒロインをこんな強硬手段に出させる前に、もう少しなんとかなったはず。だから彼女のことをただただ恨むだけになるのではないかな。
ヒロインはヒールになる覚悟で踏み切った。
だけど的外れな悪意を向けられて、傷つかないわけじゃない。信頼できる腹心を側に置いて、早く公爵領を立て直し、再び自分の人生を始められるように祈るばかりだわ。
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屋根裏部屋の公爵夫人
023話
第11話(1)