紫苑は自分の深層心理を探ってるのね。
こうやって木蓮への気持ちに気が付くのか。
でも、今の段階では誰かの鼻を明かす為に、誰かに報復する為に、報われなかった自分の鬱積を晴らす為に、他人を力で屈服させることになんの罪悪感も抱いてない。取った手段において子供の頃の暴力とは訳が違う。この時の紫苑には倫理観がない。
結局のところ、木蓮が好きだったからということになるのだろうし、木蓮の拒絶も恐らく単純なものではないのだろう。だけど、例え相手が木蓮じゃなくても、実行したかどうかは別として同じことを考えただろうから、この時点の紫苑はまともではないし、邪悪で醜悪だ。それは生い立ちや境遇は理由にならないし、許されない。被害者側にはそんなこと関係ないのだから。
木蓮がなぜ申し出を受けたのか、なぜ途中で拒絶したのかわかるのはこれからなんだろうけど、口車に乗ってしまったとはいえ了承して部屋に入ったのは木蓮の責任だ。
だから被害者面だけするのは違うと思ってたけど、ちゃんと事態の収拾に動き出したな。婚約云々はその為だろうけど、どういう考えだったのかがすごく知りたい。
繻子蘭が途中で来てくれたから未遂に終わり、だからキチェが消えてないのだと思ったんだけど、紫苑の反応からすると違うのかな。紫苑がわからないはずはないもんね。
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ぼくの地球を守って
127話
第122話